ゲイリー・アール・ジョンソン(1953年1月1日生まれ)は、アメリカの政治家、実業家であり、1995年から2003年まで第29代ニューメキシコ州知事を務めました。かつては共和党に所属して知事を務めた後、連邦レベルではリバタリアンの立場をとり、2012年と2016年のアメリカ大統領選挙でリバタリアン党の候補者として出馬しました。ジョンソンは低税率のリバタリアン的な財政政策や、個人の自由を重視する立場で知られています。2011年12月28日、ジョンソン氏は当初の共和党予備選から撤退し、2012年はリバタリアン党の候補者として出馬しました。
知事として(1995–2003)
ニューメキシコ州知事在任中、ジョンソンは財政の引き締めや減税を重視する政策を推進しました。支持者は彼の経済政策が成長と効率化を促したと評価する一方、批判者は公的サービスへの投資が不十分だったと指摘しました。知事としての政策は以下のような特徴がありました。
- 財政・税制:減税や歳出抑制を優先し、州政府の予算管理を強調した。
- 規制緩和・経済振興:規制緩和やビジネス環境の改善を通じて民間投資の誘導を図った。
- 行政改革:州政府の効率化や透明性向上を目標とした改革を実施した。
大統領選(2012年・2016年)と主要な争点
2012年の大統領選ではリバタリアン党候補として出馬し、2016年にも同党から再び大統領選に出馬しました。2016年5月29日に党の指名を獲得し、一般選挙ではドナルド・トランプ氏ら主要候補に次ぐ立場で争いました。2016年の選挙では、ジョンソン氏は約450万票を獲得し、歴代のリバタリアン候補の中で最多の得票を記録しましたが、当選には至りませんでした。
主な政策・立場としては次の点が挙げられます。
- 財政的には小さな政府と低税率を支持。
- 社会的にはリベラルな立場を取り、中には中止的・個人の自由重視の姿勢(例:妊娠中絶の選択の尊重、同性婚容認、薬物規制緩和や大麻合法化の支持)を示した。
- 外交では軍事介入に慎重な姿勢を取り、非介入主義的・現実主義的な外交を主張した。
- 刑事司法改革や死刑制に対する懐疑的見解、非暴力的犯罪者への寛容政策を提唱することが多い。
選挙期間中には討論会でシリア情勢についての質問に答えられなかったことが話題となり(いわゆる「アレッポ」のやり取り)、メディアや有権者の注目を集めました。
2018年上院選出馬
2018年8月、ジョンソンは2018年の選挙でニューメキシコ州の連邦上院議員にリバタリアン候補として出馬しました。選挙では現職の民主党員マーティン・ハインリッヒに敗れましたが、第三勢力として一定の支持を集め、リバタリアンや無党派の有権者に影響を与えました。
評価と影響
ジョンソンは、共和国・二大政党の枠組みに挑戦する第三勢力の代表的存在として、アメリカ政治におけるリバタリアニズムの可視化に貢献しました。支持者は彼を「政府の肥大化に対抗する実務家」と評価し、批判者は政策の現実性や広範な支持基盤の欠如を指摘します。いずれにせよ、彼の公職経験と大統領・上院選出馬は、米国内での第三政党運動と自由主義的政策議論を促進しました。
その他
- 党派変遷:州知事時代は共和党として活動した後、連邦選挙ではリバタリアン党の旗の下で活動した。
- 実業家としての背景:ビジネス界での経験を政治に活かすことを自己の強みとして強調してきた。