絶滅危機言語リストと定義:話者数・年齢分布から読み解く消滅リスク

絶滅危機言語リストと定義|話者数と年齢分布から消滅リスクを詳解、保存対策の指針も紹介

著者: Leandro Alegsa

絶滅の危機に瀕している言語(話者数が1000人以下、または減少が非常に速い)のリストと、それらの評価に必要な視点について解説します。

定義と分類(一般的な目安)

言語の「絶滅危機度」は単に話者数だけで決まるものではありません。国際機関や研究者は複数の段階で言語の危機度を分類しています。代表的な基準の例:

  • 脆弱(vulnerable):子どもは話すが、日常の全領域で使用されない。
  • 確実に危機に瀕している(definitely endangered):家庭で子どもが母語として学ばなくなる。
  • 深刻に危機に瀕している(severely endangered):話者が祖父母世代やそれ以上に偏る。
  • 極度に危機に瀕している(critically endangered):話者がごく少数の高齢者のみで、伝承が途絶えかけている。
  • 消滅(extinct):流暢な話者が存在しない。

話者数と年齢分布の重要性

話者の絶対数は直感的にわかりやすい指標ですが、言語の将来を予測する上では年齢層別の分布(特に子ども・若年層の有無)がより重要です。たとえば:

ブルトン語は、50歳以上の母語話者が20万人いても、25歳以下は2千人以下なので、今後半世紀で滅亡する可能性が高いのです。一方、ラディン語は3万人の話者を残しながら、ほぼすべての子供が母語として学んでおり、21世紀になってもラディン語は絶滅の危機に瀕していない。

この例からわかるように、若年層への継承が続いているかどうかが最も重要な判断材料になります。

言語危機を評価するための主な指標

  • 世代間継承の有無:子どもがその言語を家庭や地域で学んでいるか。
  • 話者の年齢構成:若年層が欠けていると危険度が高い。
  • 絶対的話者数:ごく少数(例:1000人以下)は注意が必要。
  • 使用領域の広さ:家庭、教育、行政、メディアなどで使われているか。
  • 言語教育・教材・記録の有無:学校教育や辞書、録音・映像などの存在。
  • コミュニティの態度と政策支援:話者自身や政府・自治体の支援があるか。
  • ドメインへの適応性:現代の技術やネット、メディアで使えるか。

評価のための実務的な手順(簡易チェックリスト)

  • 最新の国勢調査や地域調査で年齢別話者数を確認する。
  • 教育機関や家庭での使用状況をヒアリングする。
  • 話者の減少率(過去数十年)を算出する。
  • 書き言葉や教材、録音記録の有無を調べる。
  • コミュニティの保存・再活性化の意欲や計画を評価する。

保護と再活性化のための具体的対策

  • 文書化・記録化:語彙、文法、口承、歌や物語を録音・映像で保存する。
  • 教育プログラム:幼児から学校までの浸透教育(イマージョン教育、バイリンガル教育)を導入する。
  • 教材とメディアの整備:辞書、教科書、子ども向け番組、ラジオ、SNSやアプリの活用。
  • コミュニティ主導の活動支援:話し手のコミュニティが主体となる活動に資金や人的支援を行う。
  • 政策的支援:法的保護、地方自治体や教育機関による公的支援を確立する。
  • 国際協力と研究:学術機関やNGOと連携して長期的な保存・教育計画を立てる。

個人やコミュニティができること

  • 家庭内で日常的に言語を使う時間を増やす。
  • 地域の言語イベントや語学教室に参加・協力する。
  • 録音や映像記録を残す(お年寄りの語りを記録するなど)。
  • デジタル化して広く共有する(SNS、ウェブサイト、アプリ)。

言語の消滅は文化的多様性の喪失でもあります。話者数のカウントだけで結論を出さず、特に年齢分布と世代間継承の状況を重視して評価・対策を立てることが重要です。

アメリカ

  • ミシフ語:カナダ西部で1000人弱が話す。
  • カナダの先住民族の言語。
    • アベナキ族、10人
    • ビーバー、300スピーカー
    • カユーガ、360スピーカー
    • Delaware (Munsee), 10人未満の話者
    • ハン、スピーカーが少ない
    • ヘアー、スピーカー600個
    • オナンダガ、スピーカー100台未満
    • オネイダ、200人スピーカー
    • ポタワトミ族、100話者
    • サーシー、10スピーカー
    • セネカ、25名
  • アメリカの先住民族の言語。
    • ハワイ語、ハワイ

アジア

  • アイヌ語北日本、15話者
  • アラム語レバノンクルディスタン
  • シベリア、チュクチ語族、約10,400人(2001年)
  • ウドムルト、ロシア各地
  • ロシア北方先住民族
  • Beechistani ,北インドのどこか(Beechistaan), 6話者
  • サンスクリット語、ネパール-インド、話者数500人以下、インドの歴史によれば、サンスクリット語はすべての印欧語の母である。
  • アスパハリヤー語、アスパハリヤー語
  • バヒン語、バヒン
  • バラム語、Barām
  • チェパーン語
  • クマール語、クマール
  • 楠田語、楠田語
  • シュレル語、シュレル

オーストラリア

  • ぜんじゅうみんご

ヨーロッパ

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