マーティン・オマリー(Martin O'Malley、1963年1月18日生まれ)は、アメリカ合衆国の政治家で、民主党に所属する。1999年から2007年までボルチモアで市長を務め、その後2007年から2015年までメリーランド州の知事を務めた。知事就任前には市議会議員などを歴任し、地方行政と州政府の両面で幅広い経験を積んだ。
経歴と公職
オマリーは地方行政の実務を重視する政治家として知られる。ボルチモア市長時代には、行政の効率化と犯罪対策のためにデータを活用する手法(CitiStatなど)を導入し、公共サービスの改善を図った。この取り組みはその後の行政運営モデルに影響を与えた。
政策と実績
メリーランド州知事として、オマリーは次のような分野を重視した。
- 犯罪対策と治安改善:治安対策に力を入れ、在任期間中に暴力犯罪が減少したとされる(報告によっては約40%の減少を指摘するものもある)。
- 同性婚と市民の権利:同性婚を合法化する法案を成立させ、婚姻の平等を推進した。法成立後、住民投票による支持も確認された。
- 教育と経済:教育投資や経済活性化策、雇用創出に取り組み、州の競争力向上を目指した。
- 環境保護:チェサピーク湾を含む地域の環境改善や再生可能エネルギーの推進など、環境政策にも力を入れた。
- 移民・人権:移民に関する問題にも関与し、連邦レベルでの移民改革や地方での対応策を支持した。
2016年大統領選挙への出馬
オマリーは2015年5月30日にメリーランド州ボルチモアで2016年大統領選挙への立候補を公言し、これに先立ち同月29日に連邦選挙委員会に民主党の指名を求める立候補届けを提出した。キャンペーンは主に中間層支援や気候変動対策、経済格差是正を訴える内容だったが、予備選での支持が伸び悩み、特にアイオワ州党員集会での世論調査の結果が芳しくなかったことを受けて、2016年2月1日に選挙戦を中断した。
私生活とその後
私生活では、妻のケイティ・オマリー(Katie O'Malley)は法曹界での経歴を持ち、夫妻には子どもがいる。公職退任後もオマリーは公共政策に関する講演や執筆、教育・司法分野での活動に携わり、公的議論に参加している。
評価と影響
オマリーの政治スタイルは、市民サービスの効率化やデータに基づく行政運営を重視する点で評価されてきた。一方で、政策の成果や手法をめぐっては支持と批判の両面があり、地方行政から州政、さらには大統領選出馬を通じて、幅広い政策課題に関与した政治家として認識されている。