2005年イギリス総選挙は、2005年5月5日に行われたイギリス下院議員646名を選出する選挙である。英国の首相となる主な候補者は、与党・労働党のトニー・ブレアは(首相)、保守党のマイケル・ハワード、自由民主党のチャールズ・ケネディの3名であった。
選挙の結果(概要)
結果は、労働党が第3次の連続政権を維持し、単独過半数を確保したものの議席を大幅に減らすかたちになった。主な数字は次の通りである。
- 労働党:355議席(前回比 −47議席)、得票率約35.2%
- 保守党:198議席(前回比 +33議席)、得票率約32.4%
- 自由民主党:62議席(前回比 +10議席)、得票率約22.1%
- 総投票率:約61.4%
これにより、労働党は過半数を維持して政権続行となったが、勢力は明らかに衰えたと評価された。
支持低下の主な要因
労働党の議席減少や得票率の低下について、当時よく挙げられた要因は次の通りである。
- イラク戦争への反発:2003年のイラクに対する英軍派遣など、海外政策への批判が根強く、これが支持離れを招いたと見られている。
- 政権疲労:1997年からの長期政権による「疲れ」や、医療・教育・公共サービスに対する不満が蓄積していた。
- 野党の巻き返し:保守党は支持を回復して得票を伸ばし、自由民主党も地方での支持を拡大して議席を増やした。
- 選挙制度の影響:小選挙区制(first-past-the-post)は得票率と議席数の乖離を生みやすく、特に自由民主党の全国的得票増が議席につながりにくい側面がある。
地域別・党別の動きとその後の影響
地域ごとに支持の変化は異なり、都市部や一部地域では野党が勢力を伸ばした。選挙後もブレア政権は存続したが、党内外からの圧力や批判を受け、ブレアは後に任期途中で(2007年)退任し、ゴードン・ブラウンが後任の首相となった。総選挙の結果は、英国内での外交・安全保障政策や公共サービス改革に関する議論を活性化させる契機ともなった。
総括
2005年総選挙は、労働党が3期目の政権を維持したものの支持基盤の弱体化を示した選挙である。得票率・議席ともに後退した労働党、一定の回復を見せた保守党、そして得票を伸ばすも議席配分の面で苦戦した自由民主党という構図は、その後の英国政治の動向(党内改革や世論の変化)にも影響を与えた。