概要

ブリティッシュ・レール・クラス450は、郊外および近郊の旅客輸送向けに設計された4両編成の電車である。シーメンスのデシーロ系列の一部として製造され、2003年に営業運転を開始したことから、一般に「ブルー・デシーロ」とも呼ばれる。編成は第3軌条直流方式で給電され、主としてロンドンを起点に放射状に伸びる路線でサウス・ウェスタン・レールウェイが運用している。なお、同じクラス番号を持つ北アイルランドのディーゼル動車は別形式であり、該当車両についてはNIRクラス450を参照する。

設計と特徴

クラス450は、標準席とファーストクラス設備を組み合わせた4両編成として供給され、頻繁な停車に対応する路線で、良好な加速性能と最高速度100 mphを生かせるよう意図されている。標準的な設備としては、空調、乗客案内システム、優先席、バリアフリースペースなどがある。第3軌条直流電車として製造されたが、将来的に必要となれば架線方式へ転換できるよう、構造上の準備も備えている。

技術的特徴

  • 電源方式: 第3軌条直流電源(公称750 V)。将来の転換に備え、25 kV AC運用や架線給電機器の搭載を想定した構造がある。
  • 速度と編成: 4両編成、最高速度100 mph(160 km/h)。
  • 系列: シーメンスデシーロのモジュール式プラットフォームに属し、この系列内ではしばしば電車形車両として扱われる。
  • 車内システム: 近代的な乗客案内装置、当時の英国EMUに準じた運転台装備、保守基地での整備体系との適合性を備える。

歴史と開発

クラス450は、旧型車両の置き換えと、混雑する通勤回廊の輸送力増強を目的に調達された。南東部地域で求められた新形式車両の条件に基づき、バリアフリー対応や排出面での改善も盛り込まれている。製造元は、保守の簡素化と将来のシステム更新を容易にするため、モジュール式の構造を採用した。現在、クラス450でパンタグラフを搭載する車両はなく、構体は架線方式への変更時に取り付け可能な設計となっているが、日常運用ではパンタグラフを持たない第3軌条直流車両として使用されている。

運用、路線、特筆事項

定期運用では、クラス450は郊外および近郊の各種路線で使用されており、座席数と走行性能のバランスが、1時間程度までの移動に適している。編成は英国の他地域で使われる他のデシーロ派生形式を補完しており、保守方法の共通化や一部部品の互換性を共有している。運行会社は乗客需要に応じて内装を時折改修しており、一部編成では信頼性や案内表示の向上を目的としたソフトウェア更新や小規模なハードウェア更新が行われている。クラス450は、将来の電化方式変更にも対応できるようにしながら、現在の第3軌条直流インフラと将来の架線給電の両方を視野に入れた、近代的な地域輸送用EMUの一例である。

技術データ、保守方法、運用内容については、運行会社および製造元の資料を参照するとよい。この形式は一般にEMUとして記述され、運行会社や鉄道業界の刊行物による車両概要や保有車両一覧でも取り上げられている。デシーロ系列および関連車両の追加背景は、製造元資料や公開されている運行会社の編成一覧から確認できる。