恒星が元素をつくる仕組み:核融合、中性子捕獲、質量放出
恒星が核融合と中性子捕獲によって化学元素をつくり、恒星風、惑星状星雲、超新星を通じて生成物を放出し、星間物質を豊かにする仕組みを解説する。
恒星元素合成とは、元素合成が恒星の内部で進行し、新たな化学元素を生み出す一連の過程を指す。これらの元素は、恒星内部にみられる高温・高圧の条件下で、原子核が核融合やその他の反応を起こすことで形成される。
概要
恒星が核燃料を燃焼すると、軽い原子核が結合してより重い原子核となり、恒星の組成は時間とともに変化する。元素の内部での再配分は恒星の構造とエネルギー生成を変化させ、これが恒星の進化に関わる重要な要因である。ただし、恒星の物質の一部が宇宙空間へ戻されなければ、生成された元素は恒星内部に閉じ込められたままとなる。
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5 画像主な核融合段階
- 水素燃焼:陽子・陽子連鎖反応やCNOサイクルなどを通じ、水素が融合してヘリウムになる。
- ヘリウム燃焼:ヘリウムが炭素と酸素に変換される。代表例にはトリプルアルファ反応がある。
- 進行した燃焼段階:より大質量の恒星では、炭素、ネオン、酸素、ケイ素が順次燃焼し、鉄までの元素が生成される。
- 中性子捕獲過程:遅い中性子捕獲過程(s過程)と速い中性子捕獲過程(r過程)は、鉄より重い同位体の多くをつくる。これは通常、恒星の晩期段階または爆発的環境で起こる。
宇宙の元素を豊かにする過程
宇宙の組成が目に見えて変化するには、新たに形成された元素が恒星を離れ、星間物質に混ざらなければならない。そのためには、恒星風や激しい放出現象によって恒星が質量を失う必要がある。そうでなければ、元素は恒星内部にとどまる。
元素が宇宙空間へ戻る仕組み
低質量星と中間質量星は、外層をゆっくりと失い、寿命の終わりには太陽風に似た強い恒星流出によって外層の大部分を放出する。その結果、しばしば光り輝く惑星状星雲を残す。大質量星は、超新星のような強力な爆発で大量の物質を放出し、核融合と中性子捕獲過程でつくられた重元素を周囲へ分配する。
歴史的注記
恒星が元素をつくり出すという考え方は20世紀半ばに明確に提示・発展され、特に1946年にフレッド・ホイルが重要な役割を果たした。その後、恒星物理学と原子核天体物理学における観測および理論の進展によって、この考え方はさらに洗練されてきた。
著者
AlegsaOnline.com 恒星が元素をつくる仕組み:核融合、中性子捕獲、質量放出 Leandro Alegsa
URL: https://ja.alegsaonline.com/art/146140
出典
- academic.oup.com : "The Synthesis of the Elements from Hydrogen"
- doi.org : 10.1093/mnras/106.5.343