概要
クロスレール2は、歴史的にはチェルシー=ハックニー線、あるいは「チェルニー」線とも呼ばれてきた、ロンドンの南西部から北東部へおおむね走る新しい高容量鉄道回廊の長年の構想である。既存のテムズ川東西プロジェクトを補完する形で考案され、郊外線や地方線を中央部の新しい2本のトンネルで結び、都心の混雑した地点での乗り換えを避けながら、環状的で都市横断的な移動を可能にすることを目指している。路線の開発と計画は、時期によって国の交通当局や市の交通機関、また東西クロスレール事業を担う組織(クロスレール)によって進められてきた。Crossrail 2という名称はそこに由来する。
路線と特徴
保全対象となっているルートは、ロンドン南西部の一部と北東部の一部を結び、都心部と都心周縁部の下を通る。構想の中心は、中央ロンドンの地下に設けられる2本の新トンネルで、そこを高頻度運転の列車が走る想定である。さらに地上部の支線が郊外へ延び、既存の幹線網と接続することが想定されている。提案で見込まれている主な技術的特徴には、次のようなものがある。
- ロンドン中心部に新しい地下駅を設け、地下鉄と国鉄系サービスとの乗換えを可能にすること
- 既存の郊外線と一体化し、列車が中央トンネル区間の外側まで走り続けられるようにすること
- 過密路線の輸送力を主に増やし、混雑を和らげるためのインフラとすること
歴史と発展
チェルシー=ハックニー連絡の構想は何十年も前から存在し、正式な計画は段階的に進められてきた。路線は、土地利用や線形の選択が競合する開発によって妨げられないよう、計画文書の中で保全されている。時間の経過とともに、この事業は実現可能性調査、公開協議、技術的検討を通じて洗練されてきた。同時に、優先順位や資金計画の見通しも変化してきた。関連する調査の一部は東西クロスレール事業と並行して進められ、将来の推進責任には国および地域の交通当局の双方が関わってきた。
目的と利点
クロスレール2の主な目的は、ロンドン中心部への、また中心部をまたぐ鉄道輸送力を増強し、過密な地下鉄路線や通勤路線の負担を軽減することである。しばしば挙げられる潜在的な利点には、次のようなものがある。
- 混雑した中心部および郊外の路線での混雑緩和
- 多くの都市横断移動における、より短く直接的な移動経路
- 中心部の乗換駅を経由せずに、外縁部どうしの接続を改善すること
- この連絡路線が通る地域での経済成長と開発を継続的に支えること
現状と見通し
保全済みルートとして、クロスレール2は計画政策上の一定の保護を受けているが、まだ全面的な資金確保や建設日程の決定には至っていない。政治的、財政的、そして戦略的な交通優先順位が進展に影響してきており、この事業は見直しと再調整の段階を経てきた。将来的に前進するには、確実な資金パッケージ、詳細設計、そして新たな法定承認が必要となる。こうした条件に左右されるため、実施時期はなお不透明で、政策判断に左右される。
特筆すべき違い
クロスレール2は、東西クロスレール(現在のエリザベス線)とは、路線の向きも目的も異なる。クロスレールが外縁部の郊外を中央トンネルで結ぶ東西軸だったのに対し、クロスレール2は鉄道網の別の混雑を和らげるための北東-南西の幹線として構想されている。チェルシー=ハックニーという名称は当初の構想上の起終点を反映したもので、今でも計画文献で使われている。事業は、クロスレール系統の構想であることを示すため、単にクロスレール2と呼ばれることもある。
関連するロンドン横断トンネル事業や計画手法の背景については、東西クロスレール計画に関する資料(クロスレール)も参照されたい。