クレームブリュレ(クレマ・カタラーナ/バーントクリーム)とは?起源と作り方
クレームブリュレ(クレマ・カタラーナ/バーントクリーム)の起源から家庭で作れるレシピまで、歴史・材料・焼き方やコツを写真付きでわかりやすく解説。
クレーム・ブリュレ(フランス語: Crème brûlée)は、デザートの一種で、基本は卵黄とクリーム(または牛乳)で作る滑らかなカスタードに、薄く撒いた砂糖を焦がしてできるパリッとしたキャラメリゼ層をのせたものです。風味付けは主に< a href="104202">バニラが使われますが、チョコレート、オレンジのリキュールや各種フルーツなどの味付けもよくあります。キャラメル層はキッチントーチ(バーナー)やオーブンのブロイラー(サラマンダー)で焼き上げるのが一般的で、場合によってはリキュールをかけて点火しフランベにすることもあります。
起源と呼び名
クレーム・ブリュレの正確な起源ははっきりしていません。フランス、イギリス、スペインのいずれかを起源とする説があります。フランスでは、1680〜1690年代の料理本に類似するレシピが見られ、特にベルサイユ宮殿の料理人フランソワ・マシアロット(François Massialot)が1691年に刊行した料理書Le Cuisinier Royal et Bourgeoisに、卵黄と牛乳(当時はクリームと同様に扱われることがある)を使い、表面に焦がした砂糖をのせるデザートの記述があり、現代のクレーム・ブリュレに近いものとしてしばしば引き合いに出されます(第二版ではこのデザートをクレーム・アングレーズと記している箇所もあります)。
イギリス側の伝承では、ケンブリッジのトリニティ・カレッジで「バーント・クリーム(Burnt Cream)」という名で知られ、カスタードの上に砂糖を振って熱した鉄の紋章(大学の紋章)で焼き付けたというエピソードが伝わっています。カレッジの記録や伝承では1630年頃に初めて供されたとされることがあります。
一方、スペイン(特にカタルーニャ)ではクレマ・カタラーナという似たデザートが伝統的で、シナモンやレモン(またはオレンジ)の皮で香り付けした濃いカスタードにカラメル層をのせるものです。カタルーニャ語での記録は18世紀に遡り、聖ヨセフにちなみクレマ・デ・サン・ジョゼップとも呼ばれ、3月19日の聖ヨセフの日に出される伝統的な菓子とされています(聖ヨセフにちなんだ名称)。
クレーム・ブリュレの基本的な作り方(4人分の目安)
- 材料
- 生クリーム(または生クリーム+牛乳) 約500ml
- 卵黄 4〜5個分
- グラニュー糖(カスタード用) 約50〜70g
- 仕上げ用の砂糖(キャラメリゼ用) 適量(上に薄くまぶせる量)
- バニラビーンズ1本またはバニラエッセンス 少々
- 塩少々(風味を引き立てる)
- 下準備
- オーブンを160℃に予熱する(ココットを使う場合)。
- 耐熱の小型の器(ラメキン)にバニラをほぐして混ぜたクリームを注ぐ。
- 作り方(焼き型で湯煎焼き)
- 生クリームを鍋で温め、バニラのさやを入れて香りを移す(沸騰させない)。火から下ろして少し冷ます。
- 卵黄と砂糖をボウルでよく混ぜ、温めたクリームを少しずつ加えてなめらかに混ぜる(テンパリング)。
- 漉してからラメキンに注ぐ。ラメキンを天板に並べ、天板に80〜100℃程度のお湯を注ぎ(湯煎)、オーブンで約30〜40分、中心が軽く揺れる程度まで焼く。
- 焼き上がったら取り出して室温で冷まし、冷蔵庫で最低2時間、できれば一晩冷やす。
- 食べる直前に表面に薄く砂糖を振り、トーチで均一に加熱してカラメル層を作る。トーチがない場合はオーブンのブロイラー(サラマンダー)で短時間焼き色をつける。
コツとポイント
- 卵黄と砂糖をしっかり混ぜても、空気を入れすぎない(気泡が入ると表面が割れやすくなる)。
- クリームは沸騰させないこと。温めすぎると卵が固まりやすい。
- 湯煎焼きの湯は熱すぎないこと(天板ごとオーブンに入れるときに水が跳ねないよう注意)。
- キャラメリゼ用の砂糖はグラニュー糖のほか、きめの細かい砂糖(カスターシュガー)や砂糖を乾煎りして使うとムラが出にくい。
- キャラメルは薄く均一にするのが鍵。厚すぎるとパリッと割れずに固まりすぎる。
クレマ・カタラーナやバーントクリームとの違い
- クレーム・ブリュレ:通常は生クリームを主体に卵黄で凝固させ、湯煎でオーブン焼きにする。表面をキャラメリゼして仕上げる。
- クレマ・カタラーナ:牛乳をベースに、コーンスターチや小麦粉等でとろみを付けて火にかけて作ることが多く(焼かない)、シナモンや柑橘の皮で香り付けする地域色の強いレシピ。表面を直火で焦がす点は共通。
- バーント・クリーム(Burnt Cream):英国版の呼び名で、伝統的にはコレッジの紋章を焼き付けるなどの風習が伝わる。基本的な構成は似ているが、呼び方や細部の作り方が地域で異なる。
バリエーション・保存・提供
- フレーバー:コーヒー、抹茶、ラムやオレンジのリキュール、チョコレートなど多彩。季節の果実と合わせることもできる。
- 提供温度:一般的にはよく冷やした状態で表面だけ温めてキャラメリゼし、冷たいカスタード+温かいカラメルの対比を楽しむことが多いですが、常温や温かい状態で出す場合もあります。
- 保存:キャラメルを作る前のカスタードはラップをして冷蔵庫で2〜3日程度保存可。キャラメリゼ後はパリッとした食感が時間とともに失われるため、食べる直前に砂糖を焼くのが望ましい。
クレーム・ブリュレはシンプルな材料でありながら、温度管理や火加減で仕上がりが大きく変わるため、家庭でも練習次第で高級レストランのような一皿が作れます。伝統や地域ごとのバリエーションを楽しみつつ、自分好みの風味や食感を見つけてください。
質問と回答
Q:クレーム・ブリュレとは何ですか?
A: クレーム・ブリュレは、カスタードの上に、キャラメリゼした砂糖でできた薄くもろい皮がのったデザートです。
Q: カスタードはどのような味付けですか?
A: カスタードは通常バニラ味ですが、チョコレート、オレンジリキュール、フルーツなど他の味付けも可能です。
Q: クレーム・ブリュレの発祥の地はどこですか?
A: フランス、イギリス、スペインがクレーム・ブリュレの発祥の地と言われています。
Q: クレーム・ブリュレのレシピが初めて印刷されたのはいつですか?
A: クレーム・ブリュレというデザートの最初のレシピは、1691年のフランソワ・マシアロによるフランスの料理本『Le Cuisinier Royal et Bourgeois』に掲載されたものです。
Q: クレマ・カタラーナには別の呼び名がありますか?
A: クレマ・カタラーナは、聖母マリアの夫である聖ヨセフにちなんで、Crema de Sant Josepとも呼ばれています。
Q: スペインでは、クレマ・カタラーナはいつ食べるのが伝統的なのですか?A: スペインやヨーロッパの多くの地域では、クレマ・カタラーナは3月19日の聖ヨセフの日に出される伝統的な料理です。
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