多項式の次数:定義、性質、多変数の場合と例
多項式の次数とは、係数がゼロでない項に現れる最大の指数である。定義と記法、性質、多変数の場合、例、および注意点を解説する。
概要
多項式の次数は、不定元に関する最高べきの大きさを表す基本的な数値的尺度である。たとえば一変数多項式 2x3 − 7x2 + 5x − 4 では、係数がゼロでない x の指数のうち最大のものは 3 であるため、次数は 3 となる。次数は通常、deg(p)、または文脈から多項式が明らかな場合には単に deg と表す。
定義と記法
形式的には、係数 ai が環または体に属し、an ≠ 0 であるとき、p(x) = anxn + an−1xn−1 + ... + a0 と書けるなら、p の次数は n である。このとき、項 anxn を最高次項、an を最高次係数という。ゼロでない定数の次数は 0 である。すべての係数がゼロである零多項式は特別な場合であり、多くの文献ではその次数を未定義とするか、代数的な規則を簡潔に表すため −∞ を与える。記法では deg(p) = n と書く。
基本性質
次数は多くの状況で予測可能に振る舞うが、重要な注意点もある。整域、たとえば整数、有理数、または任意の体の上では、次の性質が成り立つ。
- 和:deg(p + q) ≤ max(deg p, deg q) である。最高次項が打ち消し合う場合には、等号は成り立たないことがある。
- 積:非零多項式について、deg(p・q) = deg p + deg q である。
- スカラー倍:ゼロでないスカラーを掛けても次数は変わらない。
係数が零因子をもつ環に属する場合、係数間の相殺により積の次数が下がることがある。
多変数多項式と関連概念
複数の変数をもつ多項式には、次数についていくつかの概念がある。単項式の全次数は各指数の和であり、x2y3 の全次数は 5 である。多変数多項式の次数は、その単項式の全次数の最大値とする。また、特定の変数に関する次数である偏次数も考えられる。斉次多項式とは、ゼロでないすべての単項式が同じ全次数をもつ多項式である。これらの区別は、代数幾何学や多項式系の分類において重要である。
例と簡単な規則
例として、−6y5 + 2y3 − 25y − 58 の次数は、y5 の項によって 5 である。多項式 7 の次数は 0 である。p(x)=x2+1、q(x)=x2−1 とすると、p+q=2x2 の次数は 2 である。一方、p−q=2 の次数は 0 となる。これは x2 の項が相殺されるためである。代数学の基本定理は次数と根を結び付ける。すなわち、次数 n の非零複素多項式は、重複度を込めてちょうど n 個の複素根をもつ。
用途、重要性、および注意点
次数は、多項式の分類、漸近的挙動の予測、根の個数の上界の評価、計算機代数におけるアルゴリズムの解析に用いられる。また、因数分解、補間、微分方程式の解法においても指針となる。零因子をもつ環を扱う場合や、相殺によって和または積の見かけの次数が変化する場合には注意が必要である。多くのアルゴリズムは、次数に関する演算規則を保つため、係数が体に属することを仮定している。
歴史的・数学的文脈
次数の概念は、数学者が式をべきによって整理するなかで、多項式の代数とともに自然に発展した。これは代数学と解析学における基本的な結果の基礎をなし、現代では代数幾何学や計算数学において中心的な役割を果たす。代数幾何学では、多項式方程式の次数がその解集合の幾何学的性質を記述する助けとなり、計算数学では次数が計算量や記憶容量に影響する。
よく混同される区別とまとめ
次数、最高次係数、零点の位数(重複度)は区別するとよい。重複度 m の根は、異なる一次因子の数を減らすが、全次数には m 回分として数えられる。変数の名前は次数に影響しないことにも注意が必要であり、x を y に置き換えても次数は変わらない。構造化された定義や例については、多項式の項目、および複数変数における次数の解説を参照。
関連項目
著者
AlegsaOnline.com 多項式の次数:定義、性質、多変数の場合と例 Leandro Alegsa
URL: https://ja.alegsaonline.com/art/26303