後口動物(Deuterostomia)とは|胚発生・特徴・分類と代表例

後口動物の胚発生・特徴・分類を図解で解説。原口動物との違いや脊索動物・棘皮動物など代表例もわかりやすく紹介。

著者: Leandro Alegsa

後口動物(Deuterostomia)は、動物門(phylum)より上位に置かれることが多い大きな系統群(上門・スーパーリン)で、発生学的・分子系統学的な特徴によりまとまるグループです。代表的な門には棘皮動物門(Echinodermata)半索動物門(Hemichordata)脊索動物門(Chordata)が含まれます。ヒトを含む脊椎動物やウニ・ヒトデなどがこのグループに属します。

胚発生における特徴

  • 原口と後口の違い:後口動物では、胚発生の初期にできる最初の開口部(胚盤胞の開口、あるいは原口に相当する構造)は通常肛門になるとされ、口は後から別に形成されます。これが「後口(deuterostomy)」の語源です。ただし、現生種すべてで厳密に当てはまるわけではありません(後述)。
  • 分割様式と胚体腔の形成:古典的には放射割(等割)や調節性発生(regulative development)、および腸外胚葉から間腔(体腔)が形成されるenterocoely(腸体腔形成)が特徴とされますが、これらもすべての種に当てはまるわけではありません。

主要な門と代表例

  • 棘皮動物門(Echinodermata):ウニ、ヒトデ、ナマコなど。放射相称の成体形態や水管系を持つ海生動物群。
  • 半索動物門(Hemichordata):acorn worms(ドングリムシ類)など。体節や消化管の構造に特徴が見られ、棘皮動物に近縁とされます。
  • 脊索動物門(Chordata):ホヤ(被嚢類・ユロクラディア)、ランスレット(頭索動物)、および脊椎動物(魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類)を含む。脊索や神経管などの基本的な特徴を持ちます。

系統学的・進化的意義

  • 分子系統解析(遺伝子・ゲノムデータ)は、後口動物の単系統性(monophyly)を強く支持しており、脊索動物と棘皮動物・半索動物の近縁性が明確になりました。
  • 後口動物の共通祖先は海生であったと考えられ、そこから多様な形態・生態が進化していったと推定されています。

例外と注意点

  • 「胚盤胞の開口部=将来の肛門」という古典的な区分は便利ですが、すべての現生種で完全に当てはまるわけではありません。発生様式には多様性があり、分子データや胚発生の詳細を総合して判断する必要があります。
  • 分類階級としての「上門(superphylum)」は便宜的なものであり、教科書や文献によって扱い方が異なります。

代表的な学習ポイント(まとめ)

  • 後口動物=Deuterostomia:胚発生で最初の開口部が肛門になり、口は二次的に形成される傾向がある群。
  • 主要グループ:棘皮動物、半索動物、脊索動物(脊椎動物を含む)。
  • 分子系統学で支持:遺伝子やゲノム解析が後口動物のまとまりを支持している。

注:以下は元の文章に含まれていたリンク(原文どおり)です。

二枚貝の新口動物上門で、門のレベルより上の分類群である。通常の分類体系には含まれない。

両生類であり、原口動物と対比される。原口動物が口になるのに対して、後口動物では最初の開口部(胚盤胞)が肛門になることから、胚によって区別される。

分類

これらは、生きたままの重殻動物門である。

  • せきさくどうぶつもん
  • ょくひどうぶつもん
  • 半索動物門(どんぐり虫と、おそらくはフデイシ類)

絶滅した冬虫綱の一種。

  • サルコルフィティダ

分類群識別子

  • ウィキデータQ150866
  • ウィキスペシーズ新口動物
  • ADW: 重症者
  • BioLib: 14961
  • EoL:8814528
  • フォッシルワークス67145
  • ITIS: 914156
  • NCBI: 33511

質問と回答

Q:重殻類とは何ですか?


A:重殻類とは、通常の分類体系に属さない二枚貝の新口動物上門のことです。

Q:後口動物と原口動物は、どのように区別されるのですか?


A:前口動物、後口動物は胚で区別されます。後口動物では最初の開口部(胚盤胞)が肛門になり、原口動物では口になる。

Q:後口動物は、どの分類群に属するのですか?


A:重殻類は、門のレベルより上の分類群に属します。

Q:重殻類は両生類ですか?


A:はい、重殻類は両生類です。

Q:重殻類の胚では、胚盤胞はどうなっているのですか?


A:重陽子類の胚では、胚盤胞は肛門になります。

Q:原腸胚では、逆のプロセスがあるのですか?


A:はい、原腸胚では、胚盤胞が口になります。


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