12進法(base 12、dozenal、まれにuncialとも呼ばれる)は、12を基数とする数体系である。十二進法では、大きな数は12のグループで表現される。例えば、50という数字(通常50と書く)は、ドゼナル方式では、4×12+2に等しいので、42と書かれる。
表記と桁の意味
十二進法では、各桁は0から11までの値を取る。0~9の数字は十進と同じ記号を使うのが一般的だが、10と11を表す記号は慣習的に2通りあることが多い。よく使われるのは英字を流用したA(10)とB(11)で、またはドゼナル協会などで提案されている特殊記号↊(10)と↋(11)を使うこともある。たとえば、十進で「11」は十二進ではB、十進で「12」は十二進で「10」と表す(1×12^1 + 0)。
位取りと変換の例
十二進の位取りは十進と同様に、右から順に12^0(1の位)、12^1(12の位)、12^2(144の位)…という重みを持つ。十進から十二進への変換は次の手順で行うと分かりやすい。
- 整数部分を12で割り、商と余りを出す。余りがその桁の数字。
- 商が0になるまで同じ操作を繰り返し、最後に出た余りから順に並べる。
例:十進の100を十二進に変換する。100 ÷ 12 = 8 余り 4 → 十進100 = 十二進で84(8×12 + 4 = 100)。元の例の十進50は、50 ÷ 12 = 4 余り 2 なので十二進で42(4×12 + 2 = 50)となる(上記の例と一致)。
分数の扱いと利点
12は約数が多い(2、3、4、6)ため、よく使われる分数の多くが十二進で有限小数(小数が有限桁で終わる)になる点が大きな利点である。具体例を挙げると:
- 1/2 = 6/12 → 十二進で 0.6
- 1/3 = 4/12 → 十二進で 0.4
- 1/4 = 3/12 → 十二進で 0.3
- 1/6 = 2/12 → 十二進で 0.2
- 1/12 = 1/12 → 十二進で 0.1
- 2/3 = 8/12 → 十二進で 0.8
- 3/4 = 9/12 → 十二進で 0.9
このため、日常的に使われる1/2、1/3、1/4、1/6などの分数の表現が簡潔になり、計算や概念の把握が楽になる場合がある(例えば、0.6_12 は容易に 1/2 を示す)。一方、十進で有限小数となる 1/5 や 1/10 のような分数は、十二進では循環小数になる(つまり有限小数にならない)。
利点と考慮すべき点
- 利点:分数表現の簡潔さ(上記のように多くの基本分数が有限で表せる)、12の約数が多いため割り算や分割が扱いやすい、12進の位取りは「ダース」「グロス」といった古い単位系にも親和性がある。
- 欠点・課題:現行の十進文化(通貨、計量単位、教育など)との互換性の問題、新しい数字記号の普及や学習コスト、実装面での変更(計算機や表示系)などの実務的障害がある。
まとめ
十二進法(ドゼナル)は、12を基数とする位置記数法で、数体系としては分数の取り扱いが利便性をもたらす場面が多い。歴史的・文化的な理由で十進が広く使われているが、数学的な観点からは十二進の利点は明確であり、趣味的・理論的に支持する人々や団体も存在する。