甘草属(Glycyrrhiza)ガイド:リコリスの種類・分布・漢方での効能

甘草属(Glycyrrhiza)の種類・分布から漢方での効能まで、リコリスの薬理と利用法をわかりやすく解説。

著者: Leandro Alegsa

Glycyrrhizaはマメ科(Leguminosae)の約18種の属である。アジアオーストラリアヨーロッパアメリカに分布しています。最もよく知られているのはリコリス(イギリス英語、アメリカ英語ではリコリス)で、これは地中海地方の種であるG. glabraから採れるものである。北米ではG. glabraはほとんど栽培されていないが、American Licorice G. lepidotaは一般的な在来種である。ロシアンリコリス(G. echinata)やチャイニーズリコリス(G. uralensis, Chinese: gāncǎo, 甘草)も栽培されており、後者は漢方薬としても重要である。

種は以下の通り(代表的なものを抜粋)。

主な種と分布

  • Glycyrrhiza glabra — 地中海沿岸原産。伝統的な“リコリス”の主要源で、製菓やたばこの香味料に用いられる。
  • Glycyrrhiza uralensis — 中国原産で、漢方(中薬)では最も重要な甘草(gāncǎo, 甘草)。薬用として幅広く利用される。
  • Glycyrrhiza inflata — 中国北西部(新疆など)に分布し、薬用・研究対象として知られる種。
  • Glycyrrhiza lepidota(American licorice)— 北米の在来種で、先住民による利用記録がある。G. glabraより甘味成分が少ない場合がある。
  • Glycyrrhiza echinata(Russian licorice)— ユーラシアの一部に分布し、地域的に栽培される。

特徴と主要成分

  • 地下に太い根(根茎)を持ち、そこに甘味と薬効をもたらす成分が集中する。多年草で深いタップ根を形成する。
  • 主要な有効成分はグリチルリチン(glycyrrhizin)(甘味をもたらす配糖体)やフラボノイド(liquiritin など)、イソフラボン様化合物、サポニン類など。
  • グリチルリチンは砂糖に比べて強い甘味を示し(概ね数十倍と表現されることが多い)、製菓・香料用途でも重要。

利用と薬理作用

  • 食品:リコリスキャンディや飲料、たばこやリキュール類の香味付けに利用される。市販の“赤いリコリス”菓子は必ずしも甘草成分を含まない場合がある(別の香料が使われる)。
  • 漢方・中薬:甘草(gāncǎo)は補気、調和、解毒などの作用があるとされ、多くの方剤に「調和薬」として配合される。薬効の調整や他薬の毒性緩和に用いられることが多い。
  • 薬理研究:抗炎症作用、去痰作用、肝保護作用、抗ウイルス作用(研究段階での報告あり)などが示唆されている。グリチルリチンはコルチゾール代謝に影響を及ぼし、間接的にミネラルコルチコイド様の作用を引き起こす場合がある。

注意点と副作用

  • 偽アルドステロン症(pseudoaldosteronism):高用量・長期摂取により、むくみ、高血圧、低カリウム血症、筋力低下、不整脈などを引き起こす可能性がある。重篤な場合は医療的処置が必要。
  • 薬物相互作用:利尿薬、降圧薬、デジタリス製剤などと相互作用する恐れがあるため、常用薬がある場合は医師・薬剤師に相談すること。
  • 妊娠・授乳中および小児:安全性の観点から高用量や長期間の摂取は避けるべき。妊娠中は特に注意が必要。
  • 用量・期間:一般的には短期間・適量の使用は問題になりにくいが、サプリメントや濃縮エキスを長期間高用量で使用することは避けるべき。疑問があれば医療専門家に相談してください。

漢方での使い方(実務的視点)

  • 甘草は丸剤や煎じ薬の原料として使われ、しばしば他薬との相互作用を“調和”する目的で配合される。
  • 代表的な配合例としては、風邪薬・鎮咳去痰の方剤、胃腸薬、解毒を目的とした複方など多数に含まれる。
  • 処方や用量は伝統的な処方・現代の製剤で異なるため、漢方医や薬剤師の指導に従うことが重要。

栽培・採取のポイント

  • 日当たりと排水の良い土壌を好み、深く伸びる根を育てるため耕深が重要。乾燥に比較的強い。
  • 繁殖は種子、根茎の分割、挿し木などで行う。多年生であるため収穫は数年後(一般に3〜5年以降)に根を掘り出して行うことが多い。
  • 根を収穫して乾燥・加工し、薬用または香料・食品原料として利用する。持続可能な採取管理が重要。

まとめ

甘草属(Glycyrrhiza)は世界的に分布するマメ科の属で、リコリス(甘草)は食品・香料から漢方薬まで幅広く利用される。ただし主成分のグリチルリチンは薬理作用を持ち、高用量や長期使用では高血圧や低カリウム血症などの副作用を引き起こす可能性があるため、特に既往症や常用薬がある場合は医療専門家に相談の上で利用してください。

質問と回答

Q: カンゾウ属には何種ありますか?


A: カンゾウ属には約18種があります。

Q:カンゾウは何科に属するのですか?


A:マメ科に属します。

Q:カンゾウはどこに生息していますか?


A:アジア、オーストラリア、ヨーロッパ、アメリカ大陸に分布しています。

Q: カンゾウは何で知られていますか?


A: カンゾウは、地中海沿岸の植物であるG. glabraから採れる甘草(イギリス英語、アメリカ英語ではリコリス)でよく知られています。

Q: 北米でG. glabraは栽培されているのでしょうか?


A: 北米ではG. glabraはほとんど栽培されていませんが、アメリカンリコリスG. lepidotaは北米では一般的な原種です。

Q: 漢方薬として重要なカンゾウはどの種類ですか?


A:甘草(G. uralensis)は、中国語で「甘草」「甘草」とも呼ばれ、漢方では重要視されています。

Q:G.glabraとG.uralensisの他に栽培されているカンゾウの種類は?


A: グラブラ、ウラジロガシ以外にロシアンリコリス(G. echinata)が栽培されています。


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