レガ・ノルド(北部同盟)とは — マッテオ・サルヴィーニ率いるイタリアの右派政党

レガ・ノルド(北部同盟)と党首マッテオ・サルヴィーニによるイタリアの右派政党の歴史、政策、連立と欧州議会での動向を分かりやすく解説。

著者: Leandro Alegsa

レガ・ノルド英語: Northern League)は、イタリアの政党である。党首はマッテオ・サルヴィーニ。もともとは1991年に北部地域の複数の地域政党が連合して結成された「北部同盟(Lega Nord)」として出発し、北イタリアの自治拡大・財政的優遇(財政的連帯の見直し)や「パダーニャ(Padania)」と呼ばれる北部のアイデンティティ強化を主張していた。

歴史と再編

1990年代から2000年代にかけて、レガ・ノルドは北部中心の地域主義を基盤に成長し、シルヴィオ・ベルルスコーニ率いる中道右派連合との連携も行った。しかし、2010年代初頭の党内不祥事や指導部の交代を経て、2013年にマッテオ・サルヴィーニが党の実質的な指導者となり、党の路線は大きく転換した。サルヴィーニの下で党は全国規模のポピュリスト右派政党として再編され、通称を単に「Lega(レガ、しばしば 'Lega per Salvini Premier' としても活動)」とする動きが進んだ。北部中心の主張から離れ、移民問題や治安、欧州懐疑主義を前面に押し出すことで南部を含む全国的な支持拡大を図った。

イデオロギーと主な政策

  • 移民・治安: 不法移民流入への強硬対応や港湾閉鎖、治安対策の強化を主張。
  • 経済・財政: 減税や規制緩和、企業支援を掲げる一方、当初の財政連帯見直し(北部寄与の是正)といった地域寄りの主張も背景にある。
  • 欧州政策: 欧州連合(EU)に対する懐疑的・批判的立場をとり、主権回復や移民政策での自主性を訴える。
  • 社会・文化: ナショナリズム的傾向、伝統的家族観の支持、反多文化主義的な言説が見られる。

連立政権での役割(2018年〜)

2018年総選挙後、レガ・ノルドは五つ星運動と連立を組み、サルヴィーニは副首相兼内務相として政権で中心的な役割を果たした。この期間、移民対策の強化や「安全令(セキュリティー・デクリー)」と呼ばれる行政措置の導入などが実行され、対外的にも注目を集めた。しかし2019年にサルヴィーニが連立解消を図って解散総選挙を要求したことから連立は崩れ、同年には五つ星運動と中道左派が新たな連立を組むことになった。

欧州議会と国際的な連携

2014年からは、欧州議会の右派~極右グループ「国家と自由のヨーロッパを目指す運動」に所属している。欧州レベルでは、フランスの国民連合(旧国民戦線)など他の欧州の右派・ポピュリスト政党と連携を強め、移民規制や主権回復をめぐる政策連携を進めている。

批判と論争

レガ・ノルド(およびサルヴィーニの指導)は、排外主義や人種差別的な発言・政策の批判、欧州懐疑主義やポピュリズムに基づく過度の強硬策への懸念、さらには過去の腐敗問題や資金スキャンダルといった問題で国内外から批判を受けてきた。一方で、治安や移民問題を重視する有権者層からは根強い支持を得ている。

現在の状況と展望

党はサルヴィーニを中心に、伝統的な北部基盤から全国政党への変容を続けている。支持率や選挙結果は時期によって変動するが、イタリアの右派勢力の中で主要な位置を占め、今後の政権形成や欧州政治にも影響を与え続けると見られている。内部には旧来の地域主義的要素とナショナリズム的路線の間での緊張も残っており、党の方向性は今後も注目される。



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