磁場とは、磁石の周りに磁力がある部分のことです。電荷を動かすことで磁場を作ることができます。磁界は通常、磁束線で見ることができます。磁界の方向は常に磁束線の方向で示されています。磁石の強さは、磁束線の間隔と関係があります。磁束線が近ければ近いほど、磁石は強くなります。離れているほど磁石は弱くなります。磁束線は、磁石の上に鉄片を置くことによって見ることができます。鉄片が動いて磁束線の中に入っていきます。磁場は、磁場に触れている他の粒子に力を与える。
物理学では、磁場とは、空間を通り、磁力によって電荷や磁気双極子を移動させる場のことです。磁場は、電流や磁気双極子、変化する電界の周りにあります。
磁場の中に置かれると、鉄粉が磁石の存在下にあるときに見られるように、磁気双極子はその軸が電界線と平行になるように一直線に並んでいます。また、磁場にはそれ自身のエネルギーと運動量があり、エネルギー密度は磁場の強度の二乗に比例します。磁場はテスラ(SI単位)またはガウス(cgs単位)の単位で測定されます。
磁場にはいくつかの注目すべき種類があります。磁性体の物理学については、磁性と磁石、より具体的にはディアマグネティズムを参照してください。電場の変化によって作られる磁場については、電磁気学を参照してください。
電場と磁場は電磁場の構成要素です。
電磁気学の法則は、マイケル・ファラデーによって創始されました。
定義と基本概念
磁場(磁界、磁束密度)は一般にベクトル量で表され、記号はBが用いられます。磁束線(磁力線)はBベクトルの方向を示し、線の密度は磁場の強さの目安です。磁束Φは面積積分で定義され、Φ = ∫ B・dA で表され、その単位はウェーバー(Wb)です(1 Wb = 1 T·m²)。
磁場の起源と基本法則
磁場を生み出す主な起源は次のとおりです。
- 電流(動く電荷)による磁場:電流が流れる導線の周りに磁場が生じ、右ねじの法則や右手の法則で方向を決めます。
- 原子や分子の磁気双極子(電子のスピンや軌道運動)による磁場。
- 時間的に変化する電場:マクスウェルの修正アンペールの法則により、変化する電場も磁場を生じます。
電磁気学の基本方程式(マクスウェル方程式)の簡易形:
- ∇・B = 0 (磁荷(単極子)は存在しないことを示す)
- ∇×E = −∂B/∂t (ファラデーの法則:変化する磁場は渦状の電場を生む)
- ∇×B = μ0 J + μ0 ε0 ∂E/∂t (アンペールの法則(マクスウェル修正))
力とエネルギー
ローレンツ力: 速度vで運動する電荷qは磁場中で力F = q (v × B) を受けます。電流要素I dlが磁場Bの中にあるときの力は dF = I (dl × B) で与えられます。
磁気双極子モーメントとトルク:磁気双極子モーメントmは磁場中でトルクτ = m × B を受け、ポテンシャルエネルギーはU = −m・Bです。これにより小さな磁石や原子の配向が決まります。
エネルギー密度:磁場が持つエネルギー密度は真空中で u = B²/(2μ0)、媒質中では u = B²/(2μ)(μ = μ0 μr)で表されます。
単位と代表値
- テスラ(T):SIでの磁束密度の単位。1 T = 1 N/(A·m)。
- ガウス(G):cgs単位系の単位。変換は 1 T = 10⁴ G。
- 地球の磁場:典型的には約25〜65 μT(0.25〜0.65 G)程度。
- 真空の透磁率:μ0 = 4π × 10⁻⁷ H/m(ヘンリー毎メートル)。
磁場と磁性体(BとHの関係)
磁性体中での磁場はB(磁束密度)とH(磁場強度)の二つの量で記述されます。一般には
B = μ0 (H + M)
で表され、Mは磁化(磁性体中の磁気双極子の平均モーメント)です。線形媒質では簡略化して B = μ H と表され、μ = μ0 μr で媒質の相対透磁率μrを導入します。
磁性の種類には 反磁性(ディアマグネティズム)、常磁性(パラマグネティズム)、強磁性(フェロ磁性) があり、強磁性は磁気交換相互作用により自発磁化やヒステリシス特性(残留磁化・保磁力)を示します。
測定と観測方法
- 磁束線の可視化:鉄粉やコンパスを用いる。
- ガウスメーター(ホール素子)やフラックスゲート磁力計、SQUID(超伝導量子干渉装置)などで磁場を高感度に測定できる。
代表的な応用
- 電動機・発電機:電流と磁場の相互作用を利用して機械的仕事と電気エネルギーを相互変換する。
- 変圧器・インダクタ:磁束を介したエネルギー伝達と蓄積。
- MRI(磁気共鳴画像法):強力な磁場と無線周波数を用いて生体内部の構造を非侵襲的に可視化する。
- 磁気記録(ハードディスク、磁気テープ)、磁気センサ(ホール素子、磁気スイッチ)、磁気浮上(リニアモーターカー)など。
- 粒子加速器や核磁気共鳴(NMR)などの研究機器。
歴史と補足
電流と磁気の関係はまず
アンデルス・クリスチャン・エルステッド(Ørsted)の実験により発見され、マイケル・ファラデーは電磁誘導の概念を示しました。アンペールやマクスウェルらの仕事を経て、電磁気学の体系が完成しました。量子論的には電子のスピンと軌道運動が磁性の微視的起源です。安全上の注意
強い磁場は金属製の物体を引き寄せる危険があり、ペースメーカーなどの医療機器や磁気記録媒体に影響を与えるため取扱いに注意が必要です。MRIなどの装置周辺では厳重な安全管理が行われます。
磁場は古典的・量子的側面を持つ基本的な物理現象であり、日常生活から産業・医療・研究まで幅広く応用されています。
