概要

Music of My Mindは、アメリカ合衆国のシンガーソングライタースティーヴィー・ワンダーによる14作目のスタジオ・アルバムである。1972年3月3日にTamla Recordsから発売され、続く数枚のアルバム、なかでもTalking Bookへとつながる、より大きな芸術的コントロールと実験性への転換を示している。

録音と音楽性

このアルバムは、親密な音作りと、伝統的なソウルやR&Bの要素に加え、キーボードや電子楽器を独創的に用いている点で知られる。ワンダーは多重録音したボーカル、重ねられたキーボード、シンセサイザーを多用し、しばしば多くのパートを自ら演奏して、まとまりのある個人的なサウンドを生み出した。アレンジは、印象的なメロディのフック、リズミカルなグルーヴ、内省的な間奏の組み合わせを重視している。

テーマと意義

歌詞やムードは、恋愛の内省から、人生や創造性についてのより広い考察まで幅広い。批評家やリスナーはしばしば、この作品をワンダーの成熟期の始まりとみなし、作詞、演奏、プロデュースにおいて創作上の主導権を明確に示したアルバムと捉えている。その影響は、1970年代にソウルやポピュラー音楽がシンセサイザーや「スタジオを楽器として扱う」手法を取り入れていく流れを語る際にも言及される。

特徴と注目点

  • 自己プロデュースと楽器面での自律性が強まったことを示した。
  • 電子キーボードと古典的なソウルの編成を融合している。
  • 1970年代半ばの高く評価された複数のアルバムへの橋渡しとなった。

単なる商業的な表明にとどまらず、このアルバムはポピュラー音楽におけるアーティスト主導のスタジオ制作のひな形づくりに寄与し、テクノロジーとソウルのソングライティングが結びついた初期の重要な例として今も位置づけられている。