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ペリカン星雲(IC 5067/5070):近傍の星形成放出領域

はくちょう座のペリカン星雲IC 5067/5070は、約1,800光年先にあるH II領域(放出星雲)。暗黒塵の筋、活発な星形成、印象的なHアルファ線構造で知られる。

概要

ペリカン星雲はIC 5067およびIC 5070としてカタログに収録されている明るい放出星雲である。暗い筋状の領域と輝くガスが鳥の頭部を思わせることから、「ペリカン」と呼ばれる。はくちょう座の領域にあるデネブ近くの豊かな星野に位置し、この一帯に広がる大規模な星雲複合体の一部をなす。星雲内のガスは電離しているため、H II領域に分類される。地球からの距離は一般に約1,800光年とされ、星座としてははくちょう座の境界内にある。

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構造と見え方

この星雲は、明るい放出光、光を遮る暗黒塵の筋、そして反射光が見られる領域を組み合わせた姿をしている。IC 5067とIC 5070は互いに近接し、しばしば単一の天体として扱われる。周囲の暗い分子雲とのコントラストが、よく知られたペリカンの輪郭を形づくる。狭帯域撮影では水素アルファ線と酸素の輝線が強調され、恒星風や放射によって削り出されたフィラメント、柱状構造、空洞が現れる。

星形成と物理的特徴

ペリカン星雲は活発な星形成領域である。高密度の分子ガス塊が重力収縮して若い恒星状天体をつくり、新たに形成された星からのジェットや流出は、ハービッグ・ハロー天体や衝撃波面を生じさせる。可視光で見える輝きの多くは、近くにある高温で若いO型星・B型星による電離後、水素が再結合することで生じる。赤外線や電波などの長波長観測は塵を透過し、埋もれた原始星や低温の分子物質を明らかにする。

観測と意義

ペリカン星雲はアマチュア天文家にも専門の天文学者にも人気の観測対象であり、Hアルファフィルターや狭帯域フィルターを通すと印象的に見える。近くの北アメリカ星雲(NGC 7000)と並んで撮影されることも多い。その近さと比較的高い表面輝度により、大質量星とそれらを生み出した雲との相互作用、および恒星進化の初期段階を研究するうえで有用である。

歴史とカタログ収録

ペリカン星雲は、19世紀のニュージェネラルカタログ(NGC)を拡張したインデックスカタログにおいて、IC 5067およびIC 5070として近代的なカタログに収録された。収録以来、可視光画像に赤外線・電波サーベイを組み合わせ、塵、ガス、若い恒星集団を地図化する多波長研究の対象となっている。

主な事実

  • 暗黒塵の筋を隔てて北アメリカ星雲に隣接し、両者はより大きなはくちょう座の星形成複合体の一部である。
  • 異なる波長での研究により、可視光では見えないものの赤外線・電波マップでは顕著な、埋もれた原始星が明らかになっている。
  • この領域は、熱い星による電離、恒星風による形成作用、圧縮されたガス内で誘発される星形成という、H II領域に共通する過程を示している。

概要と観測の詳細については、この領域の分類と位置に関する資料を参照:H II領域の概要、はくちょう座の空の領域、星座の情報、および距離に関する資料は1,800光年

関連項目

著者

AlegsaOnline.com ペリカン星雲(IC 5067/5070):近傍の星形成放出領域

URL: https://ja.alegsaonline.com/art/75490

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