ピエトロ・マルティーレ・ダンギエラ — 新世界探検の初期記録者・歴史家(1457–1526)

ピエトロ・マルティーレ・ダンギエラ(1457–1526):新世界探検を初めてラテン語で記録した歴史家の生涯と業績、コロンブス時代の貴重な一次資料を詳述。

著者: Leandro Alegsa

Peter Martyr d'Anghiera(1457年2月2日 - 1526年10月)は、イタリア生まれスペインの歴史家でアメリカ大陸での発見と探検の歴史家です。聖職者として外交や宮廷奉仕にも携わり、当時ヨーロッパに届いた新世界に関する最も早期の一次資料を整理・刊行したことで知られます。

  • 英語 - アンギエラ, ペテロ殉教者
  • フランス語 - アンギエラの殉教者、ピエール
  • ドイツ語 - アンギエラ, ペーター・マルティア・フォン
  • イタリア語 - マルティーレ ダンギエラ, ピエトロ
  • ラテン語 - アンジェリウス、ペトリュス殉教者
  • スペイン語 - アングレリア, ペドロ・マルティール・デ

生涯と経歴

1457年2月2日、ロンバルディア州マッジョーレ湖近くのアンギエーラ(現在のアンジェラと呼ばれる地域)近郊、アローナで生まれました。1477年、20歳のときにローマへ出て教会関係者や学者と交わり、宗教的・人文学的教育を受けます。1486年にローマでスペイン大使と接触し、翌1487年8月にはアラゴンのフェルディナンド2世カスティーリャのイザベラの宮廷へとスペインに渡りました。以後、スペイン宮廷で教会職や外交任務を務めつつ、各地から届く航海報告や使節の記録を収集しました。

業績と影響

彼はラテン語で新世界に関する報告をまとめ、複数の「十年(Decades)」に分けて刊行しました。これらは現地からの手紙や報告書を編集したもので、当時のヨーロッパ人にとって新大陸についての主要な情報源となりました。代表的な編纂物はDe orbe novo decades cum Legatione Babylonica(略称: De orbe novo、「新世界について」)です。

マルティーレは、航海者や探検家から直接得た情報を整理して書き残したため、コロンブスやその後の探検者たちの探検記録をヨーロッパに伝える役割を果たしました。彼の筆録には、地理的記述だけでなく、先住民の社会・文化、動植物、植民地行政の初期状況などに関する観察も含まれています。そのため、歴史学的・人類学的な一次資料として現在でも価値があります。なお、記述の中には当時のヨーロッパ人の視点や偏見が反映されている点に注意が必要です。

言葉と名称の記録

彼は、コロンブスが名付けた島の一つを「ヒスパニオラ」という語で紹介した最初期の作家のひとりです。また、当時のタイノ諸語に由来するとされる島の呼称としてQuizqueia(今日よく見られる綴りは Quisqueya)を記録しました。これは後世、島全体(ハイチ)や島の東部(ドミニカ共和国)を指す呼称として用いられるようになりました。タイノ語の名前や地名に関する彼の記載は、植民期以前の言語・地名研究の重要な手がかりになっています。

主要著作

  • De orbe novo decades cum Legatione Babylonica(新世界について) — 新大陸に関する一連の「十年」記述をまとめたもの。初期の版は16世紀初頭に刊行され、その後改訂・増補がなされました。
  • 各種の書簡・報告集 — 宮廷宛や同時代の人物への手紙の形で残された記録群。これらが「十年」の素材となっています。

1526年10月、スペインのグラナダで没しました。彼の著作は新世界に関するヨーロッパの理解を形成し、その後の探検記録・歴史記述に大きな影響を与え続けています。

質問と回答

Q: ピーター・マルティーレ・ダンジエラのフルネームは何ですか?


A: フルネームはPietro Martire d'Anghiera(ピエトロ・マルティーレ・ダンジエラ)です。

Q: ピーター・マルティーレ・ダンジエラはいつ生まれたのですか?


A: 1457年2月2日に生まれました。

Q: 彼はどこで生まれたのですか?


A: イタリアのロンバルディア州、マッジョーレ湖畔のアンギエラ(現在のアンジェラ)近くのアローナで生まれました。

Q: 1477年、彼はローマで何をしていたのか?


A: 1477年、20歳の時にローマに行き、そこでカトリック教会の重要人物に会った。

Q: アンギエラはアメリカ大陸の探検について何を書いたか?


A:彼はアメリカ大陸の探検に関する一連の手紙や報告書を書き、1511年から1530年にかけて「十年」と呼ばれる章立てで出版されました。

Q: エジプトでの体験を記した作品のタイトルは何ですか?



A: エジプトでの体験を記した著作のタイトルは『De orbe novo decades cum Legatione Babylonica』、略して『De orbe novo』(「新しい世界について」)です。

Q:ピーター・マルティル・ダンジエラは、ラ・エスパニョーラ島の名前に何という言葉を使ったのでしょうか?



A: 彼はエスパニョーラ島の名前にHispaniolaという言葉を使いました。


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