チリは15の地域(スペイン語ではregiones、単数形はregion)に分かれており、これが国の第一級の行政区分となっています。各地域は、歴史的には大統領によって指名されたインテンデンテ(intendente)と、地域理事会(consejo regional)と呼ばれる間接的に選出された機関によって統治されてきました。しかし近年の制度改革により地域統治の仕組みは変わり、2017年の法改正の実施後(初の直接選挙は2021年)地域の長は住民による直接選挙で選ばれるゴベルナドール(gobernador regional)となりました。一方で、中央政府の地域における代表としての役割は残されており、大統領の代表(delegado presidencial regional)が任命されます。地域理事会は地域開発計画や予算配分に関与し、地域の優先課題を決定します。
州とコミューン(省・基礎自治体)の構成
各地域は州(第二級行政区画)に分けられており、州は全部で54あります。州は主に中央政府の行政を地方で実行する単位であり、従来は州知事が大統領により指名されていました。近年の行政改革により、州レベルでも中央政府の代表としての任命職( delegado presidencial provincial 等)が設けられ、州は行政サービスの調整や治安・災害対策などを担います。
州はさらにコミューン(第3レベルの行政区画)に分けられ、コミューンは地方自治の最小単位で、現在は全国に346のコミューンがあります。各コミューンは市町村によって統治され、首長(アルカルデ:alcalde)と市議会(consejo municipal)は住民による直接選挙で選ばれ、任期は通常4年間です。
各レベルの主な役割
- 地域(región):地域開発計画の策定、インフラ整備の優先順位決定、中央政府資金(例:Fondo Nacional de Desarrollo Regional など)を活用したプロジェクトの実施や監督、地域間調整。
- 州(provincia):中央政府の政策やサービスの現地実行、治安・災害対応の調整、行政手続きの窓口機能(地方事務の管理)。
- コミューン(comuna):ごみ収集や上下水道、都市計画、地域の公共施設管理、基礎教育(公立小中学校の運営)や基礎的な保健サービスの運営など、住民の生活に密着したサービスの提供と地域開発。
選挙と財源
地方首長(アルカルデ)や市議会は直接選挙で選ばれ、地域の長(ゴベルナドール)も直接選挙制が導入されています。一方で、州の長や中央政府代表は大統領が任命します。財源面では、中央政府からの交付金や地域開発基金(FNDR等)、地方税収、国庫によるプロジェクト資金などを組み合わせて運営されています。
以上がチリの15地域・54州・各コミューンに関する概要です。制度改革により近年は地域自治の強化が進んでおり、地方と中央の役割分担や資源配分の在り方が継続的に議論されています。
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