概要

サッシュは、衣服を留めたり支えたり、または装飾したりするために用いられる布の帯である。最も一般的には腰に巻いて結び、ローブやドレスを閉じる役目を果たすが、肩から胸部を斜めに掛け、位階や装飾を示すために着用されることもある。歴史的にも現代でも、サッシュは実用的なものからきわめて装飾的なものまで幅があり、市民服、軍服、宗教服、王室の装いに見られる。

特徴と構造

サッシュは素材、幅、長さ、仕上げが大きく異なる。無地のものもあれば、刺繍、編み込み、房飾りを施した華やかなものもある。一般的な素材には綿、絹、羊毛、革、合成繊維などがある。留め方には、結ぶ、結び目を作る、バックルを使う、衣服に縫い込まれた隠しひもを使う方法がある。たとえば、布のベルトでローブを腰に固定する単純な例があり、装飾用の肩掛けサッシュはから腰へと斜めに掛けられる。

歴史と文化的背景

サッシュの起源はユーラシア、中東、アフリカ、アメリカ大陸にまたがる古い時代にさかのぼる。道具を保持したり衣服を支えたりする実用的な役割のほか、婚姻状況、役職、叙勲や功労を示す社会的な役割も担ってきた。衣服を指すこの語の現代的な意味での英語表記は17世紀に記録されたが、その形自体はそれ以前から存在していた。日本では、それに相当する帯が着物を留める。また多くのヨーロッパ宮廷では、王権や国家を示す装飾的なサッシュが採用され、王の儀礼用具や象徴物として用いられた。

用途と象徴性

サッシュは実用面と象徴面の両方をもつ。以下のような場面で見られる。

  • 階級や部隊を示す儀礼用制服(軍隊および市民の制服)
  • 学位服や卒業式の装束
  • 婚礼衣装や儀礼用の衣服
  • 民族衣装やファッション表現

色や模様にはしばしば意味があり、国旗色、勲章のリボン、組織の徽章などがそれに当たる。肩から掛けるサッシュが、ある勲章への所属や叙勲の受領を示す文化もある。

種類と区別

サッシュは関連する衣装小物と区別すると理解しやすい。ベルトは通常より細く、主として実用的である。カマーバンドは西洋のフォーマルウェアにおけるプリーツ入りの腰帯である。バルドリックは剣を吊るための肩ベルトの一種である。地域衣装に特有の伝統的なサッシュ、たとえば着物用の日本の帯には、それぞれ独自の結び方と作法がある。さらに詳しく知るには、服飾研究や軍服史がしばしば参照される(織物、衣服)。

サッシュの手入れは素材によって異なる。繊細な絹はやさしいドライクリーニングが必要だが、綿は通常洗濯できる。現代のファッションでは、サッシュは多用途なアクセサリーとして再び注目され、デザイナーや伝統衣装を継承する動きの双方によって復活している。