スミソニアン協会(Smithsonian Institution)は、教育・研究機関であり、複合博物館である。米国政府、基金、寄付金、店舗や雑誌からの利益によって運営され、資金が提供されている。ワシントンD.C.にその大部分があるが、19の博物館、動物園、8つの研究センターは、ニューヨーク、バージニア、パナマなどにも所在する。1億3700万点以上のコレクションを有する。
スミソニアン協会が発行する月刊誌の名前も「スミソニアンです。」
概要と目的
スミソニアン協会は「知識の増進と普及」(for the increase and diffusion of knowledge)を目的に設立された総合的な博物館・研究機関群です。自然史、人類学、航空宇宙、アメリカ史、芸術、デザイン、天文学、保存科学など多岐にわたる分野で収集・保存・展示・研究を行い、教育プログラムや公開講座、デジタル公開を通じて広く一般に情報を提供しています。
歴史(簡潔)
スミソニアン協会はイギリスの科学者ジェームズ・スミソン(James Smithson)の遺贈をもとに設立され、1846年に合衆国議会によってチャーターが承認されました。本部建物である「スミソニアン・キャッスル」は建設が進められ、以後数世紀にわたり施設とコレクションが拡大してきました。
主な博物館・施設
- National Air and Space Museum(国立航空宇宙博物館)— 航空機・宇宙船を中心に展示
- National Museum of Natural History(国立自然史博物館)— 自然史、鉱物、標本など
- National Museum of American History(国立アメリカ歴史博物館)— アメリカの文化・技術史の資料
- National Portrait Gallery / Smithsonian American Art Museum — 人物肖像やアメリカ美術
- Hirshhorn Museum and Sculpture Garden — 近現代アート
- Cooper Hewitt, Smithsonian Design Museum — デザイン専門館
- Smithsonian National Zoo(スミソニアン国立動物園)— 動物保護と研究
- Udvar-Hazy Center(国立航空宇宙博物館の分館、ダレス空港近郊)など
コレクションと研究
スミソニアンのコレクションは博物館資料、標本、文書、写真、音声・映像資料など多岐にわたり、総数は1億点を超えます。館内の研究者は博物館学、古生物学、民族学、保存修復学、天文学、環境科学などで国際的に活動しており、フィールド調査や学術論文、展示研究を通じて知見を発信しています。パナマの研究所や各地域の研究センターも活発に機能しています。
運営と資金
スミソニアンは連邦政府からの歳出(appropriations)に加え、基金や個人・企業からの寄付、エンドウメント、施設内の博物館ショップや出版物(例:上記の月刊誌)からの収入で運営されています。全体の方針や財務は評議会(Board of Regents)とスミソニアン協会の事務局長(Secretary of the Smithsonian)が管理します。
来館とデジタル利用
多くのスミソニアンの博物館は入場無料で、年間を通じて一般公開されています(特別展は有料の場合あり)。公式ウェブサイトでは展示案内、所蔵データベース、教育プログラム、バーチャル展示などが公開されており、近年は「Smithsonian Open Access」のような取り組みで多くの画像やデータを無料で提供しています。事前予約が必要な施設や特別展もあるため、訪問前に公式情報を確認することをおすすめします。
刊行物
前述のとおり、スミソニアン協会は月刊誌の名前も「スミソニアンです。」この雑誌は科学、歴史、文化、技術に関する特集記事や写真を掲載し、一般向けの読み物として広く読まれています。
スミソニアン協会は単なる博物館群にとどまらず、教育・研究・保存という三つの柱を通じて国内外での知識共有と文化保存に大きく貢献している機関です。


