スチュワート・エドワード・ハート、CM(1915年5月3日 - 2003年10月16日)は、カナダのフットボール選手、アマチュアレスラー、船乗り、プロレスラー、レスリングブッカー、プロモーター、コーチ、慈善家、トレーナーである。ハートの子供や孫の多くが有名なレスラーとなり、また多くの有名なレスラーを育てたことから、彼のレスリング大家族として知られている。
ハートはプロレス史上最も重要で影響力のある人物の一人と呼ばれている。
生涯を通じてハートは多方面で活躍した。若年期にはアマチュアレスリングとカナディアンフットボールに親しみ、その後一時期は船乗りとして海外に出る経験も持った。帰国後はプロレスの世界に入り、選手としての活動だけでなく、試合のブッキングや興行運営、育成に深く関わった。
プロモーターとしての活動では、アルバータ州カルガリーを拠点に地域プロモーションを立ち上げ、長年にわたり同地域のプロレスシーンを牽引した。彼が主催した興行や育成システムは、カナダ国内のみならず国際的にも高く評価され、多くの選手がここから巣立っていった。
指導者としての功績は特に有名で、いわゆる「ハート・ダンジョン」と呼ばれる自宅のトレーニングルームでの厳しい実技指導により、テクニック重視のレスリングスタイルを次世代に伝えた。自身の子どもたち(例:ブレット・ハート、オーウェン・ハート)や孫(例:ナタリア=ナタリヤ・ネイドハート)をはじめ、多くの若手選手が彼の下で基本と精神を学んだ。
私生活では妻のヘレン(旧姓スミス)と結婚し、12人の子どもをもうけたことで知られる。家族ぐるみでプロレスに関わる「ハート家」は、プロレス界における代表的な一族となり、その影響力は世代を越えて続いている。
晩年もプロレス界への関与を続け、若い選手たちへの助言や地域コミュニティへの慈善活動にも力を注いだ。その功績により、彼の名前はプロレス史における象徴的存在となり、複数の栄誉や評価を受けている。
2003年に逝去したが、彼が築いた育成システム、プロモーション運営の手法、そして「ハート家」というレスリング・レガシーは現在も多くのファンや選手に受け継がれており、プロレス史に残る重要人物として語り継がれている。