信頼できない語り手は、文学映画演劇の作品に現れる。広い意味では、語り手の語る内容をそのまま受け取れない場合に用いられる。こうした不確かさは、偏見、記憶違い、精神的不安定、意図的な欺き、あるいは知識の不足から生じうる。そのため読者や観客は、物語を注意深く読み解き、見かけと現実を分ける手がかりを探す必要がある。

特徴

典型的な特徴には、細部の食い違い、時系列の欠落、感情による歪み、語り手の主張と外部の証拠との矛盾がある。語り手は、自分の偏った見方を自覚しないまま示すこともあれば、歪みが後になって初めて明らかになることもある。この概念は、視点が理解をどのように形づくるかを示し、単一で中立的な視点を受け入れるのではなく、語り手の信頼性を問い直すよう読者に促す。

歴史と発展

この呼び名は20世紀半ばの文芸批評で広まった。ウェイン・C・ブースは1961年の著作『小説の修辞学』でこの考えを論じている。それ以後、批評家たちは、無垢な語り手、欺く語り手、精神的に錯乱した語り手などの分類を発展させ、作家がどのように不確かさを技法として用いるかを分析してきた。この手法自体は用語よりも古く、語り手の信頼性が疑わしい一人称の物語にもすでに見られる。

用途と例

作家や映画制作者は、信頼できない語りを用いて緊張感を生み、主題を深め、受け手に能動的な解釈を促す。どんでん返し、道徳的な曖昧さ、あるいはブラックユーモアを生み出すこともある。実際には、作り手が読者に矛盾を見つけさせ、物語全体を再評価させるように構成する。教育の現場では、この手法を説明する際に、代表的な短編小説や現代小説、映画がしばしば取り上げられる。

主な区別

  • 信頼できない語り手と全知の語り手: 前者は部分的で欠点があり、後者はすべてを知っている。
  • 動機の違い: 誤り(善意の勘違い)と欺瞞(意図的な嘘)。
  • 批評上の重要性: 不確かさを見抜くことで、解釈と意味が大きく変わる。

物語の声や関連用語についてさらに読むなら、語り手研究の項目や、文学および映画における語りの技法に関する資料を参照するとよい。入門的な概説は一般的な批評ガイドやオンラインの参考資料集でも見られ、演劇や映像の文脈でも同様の原理がしばしば当てはまる。