デーム・エリザベス・"リズ"・ローズモンド・テイラーDBEDame Elizabeth "Liz" Rosemond Taylor DBE、1932年2月27日 - 2011年3月23日)は、イギリス生まれでアメリカを拠点に活躍した女優。幼少期からスクリーンに立ち、その美貌と独特の紫色の瞳、演技力で世界的な人気を博しました。

経歴と代表作

テイラーは子役としてキャリアを始め、10代で出演した映画ナショナル・ベルベット(1944年)で注目されました。その後、数多くの作品で主役を務め、次のような代表作があります:

  • ナショナル・ベルベット
  • 花嫁の父
  • 太陽の広場
  • ジャイアント
  • 熱いブリキ屋根の上の猫
  • 突然、去年の夏
  • バッターフィールド8(この作品でアカデミー賞主演女優賞を受賞)
  • クレオパトラ(タイトルロール)
  • Who's Afraid of Virginia Woolf?(アカデミー賞主演女優賞を受賞)

クレオパトラで共演したリチャード・バートンとは世紀のスキャンダルとも言われる恋愛と結婚を経験し、二人は合わせて11本の映画で共演しました。1970年代半ば以降は映画出演がやや減り、テレビや舞台に出演することもありました。

私生活と健康

テイラーの私生活は公的関心を集め、8回の結婚(そのうちリチャード・バートンとは2度結婚)をしており、派手なロマンスや豪華な宝飾品コレクションでも知られました。また、生涯を通じてたびたび重い病気や手術を経験し、入院や長期治療を要することもありました。こうした闘病歴と、私生活での波乱が世間の関心を集めました。

エイズ支援活動と社会貢献

1980年代中盤からは公的にHIV・エイズ患者の支援に力を注ぎました。1985年にはアメリカのエイズ研究や支援活動を進める団体の設立に関わり、その後も資金調達や啓発活動、政治家への働きかけを続けました。1993年には自身の名を冠したエリザベス・テイラー・エイズ財団(Elizabeth Taylor AIDS Foundation)を設立し、世界中の支援活動に大きな影響を与えました。彼女の活動は資金面・広報面でエイズ対策に重要な貢献を果たし、多くの命の支援につながりました。

受賞と評価

  • アカデミー賞主演女優賞(バッターフィールド8Who's Afraid of Virginia Woolf?)—2回受賞
  • 映画界や慈善活動に対する貢献により、ジーン・ハーショルト人道賞(Jean Hersholt Humanitarian Award)やアメリカ映画協会(AFI)によるライフ・アチーブメント賞など、数々の栄誉を受けました。
  • アメリカ映画協会が選ぶ「最も偉大なアメリカのスクリーン・レジェンド」の一人に数えられ、その映画史における評価は非常に高いものです。

死去と遺産

テイラーは長年の健康問題の末、2011年3月23日にうっ血性心不全のため79歳で死去しました。俳優としての遺産に加え、エイズ支援活動で残した足跡は現在も多くの団体や活動家に受け継がれています。生涯にわたる慈善活動や社会的発言、そしてスクリーンでの功績により、エリザベス・テイラーは20世紀を代表する映画スターであり人道主義者として記憶されています。