ムルランディ(ニューサウスウェールズ州)—上ハンターバレーの田舎町と“五本指”の岩
ニューサウスウェールズ州アッパーハンターバレーの田舎町ムルランディ—ページ川沿いの自然美と“五本指”の奇岩が織りなす歴史と絶景を紹介。
ムルランディはニューサウスウェールズ州のアッパーハンターバレーにある小さな田舎町です。ニューカッスルから車で193km、シドニーから309kmの距離にある。2006年、マランディには2162人(ABS 2006)が住んでいた。リバプール山脈(Liverpool Range)の山々に囲まれた町です。ハンター川に流れ込むページ川に面している。マランディという名前は、「5本の指」を意味するアボリジニの言葉に由来しています。これは、町の北端にある岩の一群に付けられた名前です。
地名と読み方について
英語名は「Murrurundi」で、日本語表記は「ムルランディ」「マランディ」など複数の表記が見られます。この記事では地元で知られる呼び方や由来を尊重して説明しますが、表記の揺れがある点にご留意ください。
見どころと自然
ムルランディの最大の特徴は、町の北端にある「五本指(Five Fingers)」を連想させる岩の群れです。これは先住民にとってのランドマークであり、現在も観光名所となっています。周囲はリバプール山脈の麓に広がる起伏のある自然景観で、散策や写真撮影に適しています。
- ページ川(Pages River)沿いの景観:川沿いの小道やピクニックスポットで静かな時間を過ごせます。
- ハイキング・トレイル:短時間で行ける展望ポイントから、やや本格的なトレッキングまで自然を楽しめます。
- 野生動物・野鳥観察:田園地帯と山のはざまで、多様な鳥類や小型哺乳類が見られます。
歴史と文化
ムルランディ周辺は先住民アボリジニの重要な生活圏であり、地名や岩の形状には文化的な意味があります。19世紀以降は欧州系入植者による農牧業の拠点として発展し、現在も歴史的な建物や古い街並みが残っています。町では地域の伝統を伝えるイベントや地元市場が開かれることがあり、訪問時に地域色を感じられます。
アクセスと滞在のヒント
- 車での移動が最も便利ですが、地域内にはバスや鉄道などの公共交通サービスがある場合もあります。運行情報は事前に確認してください。
- 町内には小規模な宿泊施設やパブ、ベッド&ブレックファストがあり、田舎町ならではのゆったりとした滞在が可能です。
- 訪問時は自然環境と文化遺産を尊重し、岩場や先住民の遺跡への配慮を忘れないでください。
暮らしと産業
地域経済は主に農業や牧畜が中心で、周辺の広大な土地での生産活動が生活基盤となっています。また、観光やローカルなサービス業も町の重要な収入源です。小さな店舗やコミュニティ施設があり、地域行事を通じて住民同士の結びつきが強いのが特徴です。
訪問の際の注意点
- 夏季は高温、冬季は冷え込むことがあるため服装を調整してください。
- 携帯電話の電波や交通サービスは都会ほど安定していない場合があります。地図や必要な連絡先は事前に用意しましょう。
- 自然保護のためにゴミは持ち帰り、指定された場所以外での焚き火や植物採取は避けてください。
ムルランディは、豊かな自然と歴史的背景を持つ落ち着いた田舎町です。短時間の立ち寄りでも、ゆっくり滞在しても、地域の景観や文化に触れる価値があります。
歴史
ムルンディ地区に最初に住んだのは、オーストラリアの原住民であるワナルア族とカミラロイ族でした。ヨーロッパ人の入植が始まったのは1820年代です。ブッシュレンジャー、ベン・ホール(Ben Hall)の父親であるベン・ホールは、1839年にこの地で牧畜業を始めました。1840年、ニューサウスウェールズ州政府によって町が始められた。同年、地元の土地所有者であるThomas Haydonは、Haydontonという自分の町を始めた。1842年、Benjamin HallがHaydontonに肉屋を開店した。1913年、この2つの町が合体し、現在のMurrundiの町となった。
鉱業
ケロシン頁岩は、1886年にムルランディの北11kmにあるテミ山で初めて採掘された。この鉱山は1910年に再開された。採掘された頁岩は、空中ロープウェイと呼ばれるロープシステムで鉱山から10km離れた場所に運ばれた。その後、ムルランディのすぐ西にあるテンプルコートに建設された鉄道で列車に積み込まれた。第一次世界大戦で鉱山は閉鎖された。
スポーツ
毎年、ロデオやキング・オブ・ザ・レンジズのストックマン(カウボーイ)コンテストが開催されています。その他、ラグビー、タッチフットボール、水泳、クリケットなどのスポーツも盛んに行われています。
鉄道駅
ムルルンディ駅は、シドニーから352km(219mi)のところにあるメインノース鉄道の駅である。駅の開業は1872年。大きなレンガ造りの駅舎、パッシングループ、物品置き場があります。毎日、シドニーとアーミダイル/モリー間を往復する列車が運行しています。
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