『Time Flies...1994-2009』は、ロックバンド「オアシス」が2010年6月にリリースした公式ベスト(コンピレーション)アルバムです。1994年のデビュー・シングルから2009年までにバンドがUKでリリースした全27曲のシングルを時系列で収録しており、オアシスのシングル作品を一望できる決定版として発表されました。アルバムには、それまでスタジオ・アルバムに未収録だった「Whatever」と、ドキュメンタリー用に制作された「Lord Don't Slow Me Down」も収められています。
収録と注目ポイント
- 収録曲は1994年の初期ヒットから最終期のシングルまでを網羅。バンドの代表曲やシングルA面のみを厳選した構成で、デビューから解散までのシングル・カタログをそのまま辿れる内容です。
- 「Whatever」や「Lord Don't Slow Me Down」は、それぞれこれまでアルバム本編には入っていなかったため、ファンにとって重要な収録となりました。
- なお、「Sunday Morning Call」はアートワーク上の曲目表に明記されていないものの、ディスク2の13曲目に“隠しトラック”的に収録されています。公式な説明は特になく、意図的な演出、マスタリング上の都合、または印刷上のミスといった複数の可能性が指摘されています。
リリース形態(主なエディション)
本作は複数の仕様で発売され、コレクターズ・エディションも用意されました。代表的な仕様は次の通りです。
- 2CD(スタンダード)— 27曲を収録した基本盤。
- DVD — シングルに対応するミュージックビデオ集や映像特典を収録(収録内容はエディションによって異なります)。
- デラックス・ボックス・セット — CDとDVDに加え、ブックレットやフォト、コレクター向けのパッケージを同梱した限定ボックス。
- 5LPボックス・セット — アナログ・レコードのコレクター向け仕様(曲順はオリジナルに準拠)。
- iTunesデラックス・エディション — デジタル限定のボーナスやブックレット等を含むことがある配信版(地域や時期で内容が異なる場合があります)。
パッケージ特典と周辺商品
本作の発売に合わせて、イギリスではオアシスの全シングルのスリーブを再現したポストカードセット(シングルスリーブ全てを収めたボックス)が同時発売されました。これにより視覚的にもシングルの歴史を楽しめるコレクションとなっています。
チャート成績・売上
日本では初週売上59,348枚でオリコンチャート2位を獲得しました。イギリスでは初週売上101,297枚を記録し、チャート1位を獲得しています。シングル中心のベスト盤として商業的にも成功を収め、バンドの人気と作品群の強さを改めて示しました。
評価と意義
- 批評的には、オアシスのシングル・キャリアを網羅した点が高く評価され、バンドの楽曲の幅とヒット性が再確認されたとの声が多くありました。
- 一方で、既存曲中心の収録で新曲がほとんど含まれない点や、目新しさに欠けるとの指摘もありました。ただし「Lord Don't Slow Me Down」や「Whatever」の収録はファンにとって重要で、コレクターズ価値を高めています。
- 本作は、オアシスというバンドの“シングル史”をまとめた資料的価値も高く、新規リスナーの入門盤としても、長年のファンが改めて作品を振り返るためのリファレンスとしても有用です。
どのエディションを選ぶか(おすすめ)
- 初めてオアシスを聴く人:2CDのスタンダード盤で代表曲を一通り楽しめます。
- 映像やレア映像も欲しい人:DVD同梱のデラックス盤を検討してください。
- コレクターやアナログ派:5LPボックスやポストカード・ボックスなど限定アイテムをおすすめします。
まとめると、『Time Flies...1994-2009』はオアシスのシングル作品を年代順に並べた決定版的なコンピレーションであり、代表曲の数々を一度に聴ける構成になっています。作品の背景やコレクター向け仕様を踏まえれば、バンドの軌跡を振り返るうえで非常に価値のあるリリースと言えるでしょう。