粘土とは?定義・種類・性質と用途をわかりやすく解説

粘土の定義から種類・性質・用途まで図解でわかりやすく解説。陶器・レンガづくりから土壌・防災まで実例で学べる入門ガイド。

著者: Leandro Alegsa

粘土は岩石が風化・分解してできた非常に細かい粒子からなる珪酸塩鉱物を主成分とする鉱物集合体です。湿った状態では柔らかく加工しやすいため、形を整えてから陶器レンガなどに加工できます。成形後に窯で焼成して脱水・結晶変化・ガラス化(ビトリファイ)を起こすことで硬化し、陶磁器や耐火物になります。

定義と粒径

粘土は「鉱物学的な粘土鉱物」と「粒径が小さい土」の両面で定義されます。一般的な粒径の区分では、粘土粒子は直径が約0.002 mm(2 µm)以下とされ、これより大きい粒子はシルト(2–63 µm)や砂(>63 µm)に分類されます。粘土粒子は非常に薄く板状や鱗片状の形態を取り、単位質量あたりの表面積が大きいのが特徴です。

代表的な粘土鉱物(種類)

  • カオリナイト(kaolinite) — 比較的非膨潤で安定、陶磁器(磁器)の原料として重要。
  • スメクタイト(モンモリロナイトを含む) — 高い膨潤性・膨張収縮性と高いイオン交換能(CEC)を持ち、泥岩やベントナイトの主成分。
  • イライト — 中程度の可塑性で堆積土中に広く存在。
  • 他にも多くの層状珪酸塩鉱物があり、地球上にはおよそ35種類の粘土鉱物が知られています。

形成と分布

粘土は石英や長石、鉄酸化物、炭酸塩は、などの風化産物が長期間の化学風化や鉱物の再結晶によって粘土鉱物へと変化して生じます。粘土は土壌火山灰、氷河の堆積物から発生することが多く、古代に堆積した泥岩が風化して粘土源となることもあります。粘土は水中や静かな環境で遠くまで運ばれやすく、堆積物として広く分布します。

物理・化学的性質

  • 可塑性(plasticity):水を含むと粒子間に水分子が吸着して滑りやすくなり、形を変えられる。陶芸や成型にはこの性質が重要。
  • 凝集性(cohesion):粒子間の吸着力や静電力によって塊を保つ力。建設分野での安定性に影響する。
  • チキソトロピー(thixotropy):攪拌や応力で粘性が一時的に低下し、静置で元に戻る性質。土砂災害や掘削作業で問題を引き起こすことがある(原文の「粘土のチキソトロピーが土砂災害引き起こすこともあります。」参照)。
  • 膨潤性と収縮性:スメクタイト系の粘土は水を吸って膨張し、乾燥で収縮する。これが地盤の隆起・沈下や建築物への影響を与える。
  • イオン交換能(CEC):表面電荷を持ち、陽イオンを吸着・交換する能力が高い。肥料保持や汚染物質の吸着に関係する。
  • 高い比表面積:吸水性・吸着性が高く、化粧品や医薬品、触媒担体などへの利用が可能。

用途

  • 陶磁器・レンガ・瓦などの製造(成形→乾燥→窯焼成)
  • 耐火物・セラミックス原料(特にカオリン系)
  • 掘削泥水(ベントナイト)や遮水層・ライナー(埋立地の遮水)
  • 吸着材(汚染物質の除去)、触媒担体、化粧品(クレイマスク)
  • 医薬品(制吐剤や賦形剤)、猫砂など吸水・吸臭用途
  • 土木分野:地盤改良材、透水抑制、地すべり対策(ただし膨張性には注意)

観察・識別の方法

  • 触感・リボンテスト:粘土は水を含むと滑らかで可塑的、指で伸ばすとリボン状になることが多い。
  • 沈降試験:静置するとシルトや砂と比べて非常にゆっくり沈降する(粒子が極めて小さいため)。
  • X線回折(XRD)や電子顕微鏡観察:鉱物学的同定に有効。
  • 塩酸での反応:碳酸塩が含まれると泡立つことがある(粘土そのものではなく混入物の検出)。

注意点と環境・健康面

粘土自体は多用途で有用ですが、含まれる鉱物(例:石英)が微粒子化すると吸入による健康リスク(シリコーシスなど)を伴うことがあります。また、膨潤性の高い粘土地盤では建物の基礎設計や地盤改良が必要です。粘土中に有機物が含まれることもあり(元の本文:"有機物が含まれていることもあります。")、これが土壌の性質や処理方法に影響します。

まとめると、粘土は極めて細かい珪酸塩鉱物を主成分とし、可塑性・高い吸着性・イオン交換能など独特の性質を持つため、伝統的な陶芸から現代の工業・環境技術まで幅広く利用されています。一方で膨潤・チキソトロピー・微粒子による健康リスクなどの点に注意が必要です。最後に、粘土は泥岩で認識される最小の粒子であり、粒子の幅は砂の粒の約1/1000程度という極めて小さな寸法を持ちます。

粘土がどのように見えるか第四紀のエストニアの粘土Zoom
粘土がどのように見えるか第四紀のエストニアの粘土

質問と回答

Q:粘土とは何ですか?


A:粘土は、岩石が分解してできた微粒子のケイ酸塩鉱物です。

Q: 湿った粘土で何が作れるの?


A:湿った粘土は、形を整えて、陶器やレンガなどを作ることができます。

Q: 粘土を窯で焼くとどうなるのですか?


A:粘土を窯で焼くと、硬くなり、陶器になります。

Q: 粘土には何が含まれていることが多いですか?


A:粘土には水が含まれていることが多いのですが、これは水分子が小さな粒に付着しているためです。また、粘土の中に有機物が含まれていることもあります。

Q: 地球上には何種類の粘土鉱物があるのでしょうか?


A:地球上には、35種類の粘土鉱物が確認されています。

Q: 粘土はどこから来るのですか?


A: 土壌、火山灰、氷河、古代の泥岩など、風化しやすく崩壊しやすいものから採取されます。

Q: シルトとクレイの違いは何ですか?


A: 粒の幅が数ミリ以上あるものは、粘土ではなくシルトと呼ばれます。粘土の粒の幅は砂の粒の約1000分の1なので、粘土の粒は一定の水流速で1000倍の距離を移動することになり、沈降には静かな環境が必要です。


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