泥岩とは?定義・種類・特徴・形成過程をわかりやすく解説

泥岩の定義・種類(頁岩・粘土岩等)・特徴・形成過程を図解でわかりやすく解説。分類の論点や実例も押さえた入門ガイド。

著者: Leandro Alegsa

泥岩(英: mudrock、マッドロック)は地球上の堆積岩の中で非常に広く分布するグループです。一般に、粒径が0.0625mm(1/16mm、0.0025インチ)以下の細粒堆積物からできた岩石を指し、珪質が優勢なものから粘土鉱物が主体のものまで含まれます。用語としては英語の “mudrock” を訳した「泥岩」が広く用いられますが、研究や用途に応じて細かく分類されます。

主な種類とその違い

  • シルト岩(siltstone): 主にシルト(粒径0.0039–0.0625 mm)から成る。やや粒子が大きく、触感は細かい砂と粘土の中間。
  • 粘土岩(claystone): 粘土粒子が主体で、風化や圧密で硬化したもの。
  • 泥岩(mudstone): シルトと粘土が混合していることが多く、板状に割れにくい塊状のものを指すことがある。
  • 粘板岩(slate): 本来は泥岩が低度の変成作用を受けてできる岩石で、泥岩グループとは成因的に関連するが分類上は変成岩にあたる。
  • 頁岩(shale): 非常に細かい層理(割れやすい薄い層)を示す泥質堆積岩。泥岩と外見が似るが、割れやすさ(薄片状に剥がれる性質)が大きな特徴。

泥岩の特徴と見分け方

  • 粒径: ほとんどの粒子が0.0625mm以下で、フィールドで肉眼のみで判別するのは困難。
  • 層理(システィリティ): 圧密・配向により薄く割れる性質(頁岩)が見られることがある。時間の経過で圧力が高まり、粘土鉱物が整列し、平行に層をなすように見える。
  • 色: 有機物の含有量や酸化還元環境により黒色〜赤褐色〜灰色など多様。黒色の泥岩は有機物が多く、良好な有機起源岩(ソースロック)になりやすい。
  • 物理的性質: 全体として細孔率は小さいが、マイクロ孔隙が重要であり、油・ガスの貯留やシール(覆い)として重要な役割を果たす。

形成過程(どこで、どのように堆積するか)

泥岩は一般に低エネルギー環境で堆積します。代表的な沈積環境には次のようなものがあります。

  • 河口、潟湖、内湾:塩分や流速の低い領域で細粒が沈降する。
  • 湖底:静穏な水域で微細粒子や有機物が堆積する。
  • 深海や大陸棚斜面:遠距離輸送された微粒子や有機堆積物が堆積する。
  • 氾濫原や湿地:季節的に堆積と乾燥を繰り返し、厚い泥層を形成する。

堆積した泥は埋没・圧密・セメンテーション(化学的に固結)を経て岩石化します。粘土鉱物の薄片が圧力で平行に配列すると、層理(割れ目)が発達し、頁岩のような薄片状の性質が現れます。

泥岩の分類が難しい理由

  1. 泥岩は、最も理解が進んでいない堆積岩の一つであり、粒子が微小であるため物理的観察だけでは本質を捉えにくい。
  2. 泥岩の構成成分(有機物、粘土鉱物の種類、ケイ質粒子など)を調べるには顕微鏡観察やX線回折(XRD)、化学分析など専門的な手法が必要で、手間がかかる。
  3. 研究者間で用いられる分類スキームが複数存在し、用語や境界の定義が統一されていない。用途(工学的評価、石油地質、地層分類など)によって重視されるポイントが異なる。

利用と地質学的・経済的重要性

泥岩は古代から人類に利用されてきました。陶器や泥煉瓦などの原料として重要であり、文明の発展に大きく寄与しました。また、現代でも次のような重要性があります。

  • 石油・天然ガス: 有機物を多く含む泥岩は油源岩(ソースロック)になり得る。技術者や石油産業は、バージェス・シェールのような保存環境の研究を通じて泥岩の重要性を認識してきた。
  • シール(貯留層を覆う不透水層): 泥岩の低浸透性は、油ガスのトラップを密封するのに有利。
  • 環境・工学: ダムや埋立地の地盤材料評価、土木工事での扱い(膨潤性や強度)に影響。
  • 古環境復元: 泥岩中の有機化石や微化石(カイニョなど)は古環境や古気候の復元に有用。

フィールドでの簡単な見分け方と注意点

  • 手で割って薄く剥がれるなら頁岩、塊状で割れにくければ泥岩(mudstone)である可能性が高い。
  • 色やにおい(有機物が多いと油臭がすることがある)も手がかりになるが、確定には顕微鏡や化学分析が必要。
  • 岩石薄片を作成して顕微鏡観察、XRD、TOC(全有機炭素)測定などを行うと、成分・焼結過程・資源ポテンシャルが明確になる。

泥岩に関する体系的な研究書が初めてまとまって出版されたのは1964年頃とされますが、それ以前から地質学者や石油産業関係者は泥岩の重要性を認識していました。泥岩は地質記録の大きな割合を占め、地球表層の多くの環境変動を保存しているため、現代の地質学・資源探査においても欠かせない存在です。浸食の結果として生じる微細堆積物が豊富であることが、泥岩が広く分布する理由の一つでもあります。

ニューヨーク州マーセラス産シェールZoom
ニューヨーク州マーセラス産シェール

炭化した根の周りの赤泥岩Zoom
炭化した根の周りの赤泥岩

スロバキアのクレイストーンZoom
スロバキアのクレイストーン

質問と回答

Q:泥岩とは何ですか?


A: 泥岩は、細粒の珪長質堆積岩の一種です。地球上の堆積岩のほとんどを占め、シルト岩、粘土岩、泥岩、粘板岩、頁岩などが含まれます。

Q: 泥岩の粒子はどのくらい小さいのですか?


A: 泥岩の粒子は0.0625mm(1/16mm、0.0025インチ)以下であり、野外で容易に調べるには小さすぎます。

Q: なぜ泥岩の分類に異論があるのですか?


A: 泥岩の分類については、その小ささゆえに研究が困難であること、科学者によって複数の分類法が受け入れられていること、そして泥岩が堆積岩の中でも最も理解されておらず、研究が不十分であることから、見解の相違があります。

Q: 泥岩はどのくらい一般的なのですか?


A: 泥岩は、地質学的記録における堆積岩の半分を占め、侵食による細かい堆積物が豊富にあるため、地球上で最も広く分布している堆積物の一つであると言えます。

Q: 泥岩の組成について、時間の経過とともに圧力が高まるとどうなるのか?


A: 泥岩の組成が時間と共に圧力が高くなると、板状粘土鉱物が平行な層状に並ぶようになることがあります(亀裂性)。このように薄い層に分かれたものを泥岩と区別して頁岩(シェール)と呼んでいます。

Q:古来、人類は泥岩をどのように利用してきたのでしょうか?


A:泥岩は、古くから土器やレンガの手づくりなどに利用されており、文明にとって重要な資源であった。

Q:泥岩に関する最初の書籍はいつ出版されたのですか?


A:泥岩に関する最初の本が出版されたのは、1964年です。


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