漁網は、魚やその他の水生生物を捕獲するための、網目構造をもつ多孔質の装置である。網は受動的または能動的な捕獲手段として働き、対象を絡め取る、囲い込む、取り巻く、すくい上げるといった方法で用いられる。概念としては古くからあるが、現代の網は、網目の大きさ、糸の強度、浮力に配慮して設計された道具である。基本的な定義や他の捕獲器具との違いは、罠と網の違いを参照。

構造と部品

多くの網は、糸やフィラメントを連結して作られた網目の集合から成る。主要な構成要素には、反復する開口部である網目、糸または線材、浮力を与える浮き、そして網の一部を望む深さに保つための沈子綱やおもりがある。網目の大きさと結び方によって、保持される魚種や大きさが決まり、多くの漁業では幼魚の混獲を減らすために網目選択を行う。材料は天然繊維から合成フィラメントまで幅広い。素材と耐久性については素材の選択を参照。

一般的な種類

  • 刺し網: 魚が後退しようとしたときにえらに絡ませて捕えるよう設置する。
  • 巻き網: 魚群を囲い込み、その後に絞って閉じるために使う。
  • 底引き網・トロール網: 水柱や海底を掃くように曳航される網。
  • 投網とたも網: 手持ちで使い、小規模漁業やレクリエーションで用いられる。

それぞれの種類には、設置方法、必要な漁具、対象種に違いがある。船の大きさ、生息環境、法的制限も、どの網が適切かに影響する。

歴史と発展

人びとは何千年にもわたり、編まれた網を漁に用いてきた。初期の網は植物繊維や動物の腱から作られていたが、産業時代になると綿が使われ、さらにナイロンやポリエチレンなどの合成高分子へと移行した。これらは、より高い強度、腐敗への耐性、均一な網目サイズをもたらす。技術の進歩により、機械式の揚網、音響による探知、不要な漁獲を減らすための設計改良も導入された。

用途、影響、管理

網は大量の水産物を効率よく採捕できるため、商業漁業と小規模・伝統的漁業の双方で欠かせない。しかし、網の使用には生態学的な懸念もある。対象外種の混獲、底引き網による生息地への損傷、そして失われたり放置されたりしてなお動物を捕らえ続ける網(ゴーストフィッシング)である。こうした影響を軽減するため、漁業管理、目合い規制、禁漁期、選択性を高める漁具対策が広く用いられている。規制に関する指針は規制とベストプラクティスを参照。

適切な手入れは網の寿命を延ばし、危険を減らす。破れの点検、浮きやおもりの交換、腐敗を防ぐための乾燥保管、回収を助けるための漁具の表示が重要である。取り扱いと修理の詳しい方法は、ベストプラクティスマニュアルなど、多くの漁業ガイドや研修資料で扱われている。