第3世代テレビゲーム機の歴史:ファミコン登場がもたらした変革と主要機種
1983年7月15日、テレビゲーム機の第3世代が始まった。第3世代の幕開けを飾ったのは、NINTENDO FAMILY COMPUTER(通称:ファミコン)とSEGAのSG-1000の登場である。この世代は、1983年に起きた北米でのビデオゲーム市場のクラッシュ(いわゆるビデオクラッシュ)の収束に大きく寄与し、家庭用ゲーム機の中心がアメリカから日本へと移っていく契機となった。第3世代では表示方式がシングルスクリーン(フリップスクリーン)中心から、ハードウェアによるスクロール描画へと大きく進化した。
技術的な特徴と革新
第3世代は以下のような技術的進化を特徴とする。
- ハードウェアスクロールとタイルベース描画:水平・垂直スクロールをハードウェアで処理できるようになり、ワイドな横スクロールアクション(例:Super Mario Bros.)が可能になった。
- ROMカートリッジの高度化:メモリバンク切り替え(マッパー)や拡張チップを搭載することで、より大きなプログラム・グラフィックデータや新機能をゲームに追加できるようになった。
- サウンドの向上:コンソール内蔵のサウンドチップにより複数チャンネルの同時再生が可能となり、音楽表現が豊かになった(ファミコンのRicoh APUは複数チャンネルを持つ)。
- セーブ機能:バッテリーバックアップを使ったセーブ機能の導入により、長大なRPGや探索型ゲームの普及が進んだ(例:The Legend of Zelda)。
- サードパーティ管理と品質保証:任天堂はライセンス制度やロックアウト機構(10NES)、「シール・オブ・クオリティ」によってサードパーティ製ソフトを管理し、粗悪タイトルの氾濫を防いだ。
主な機種と市場での位置づけ
- ファミコン / NES(任天堂):1983年(日本)に発売されたファミコンは世界的に大ヒットし、家庭用ゲーム機としての市場を牽引した。世界販売台数はおよそ6,000万台台とされ、1990年代半ばまで最も売れた据え置き機としての地位を保った。北米では1985年にローカライズされたNESが復興を加速させた。
- セガ・マスターシステム:1985年(日本ではMark IIIとして先行)に登場。テクニカルにはZ80系CPUを採用し、欧州やブラジルで強い支持を得た。
- アタリ7800:1986年に発売されたアタリの復帰機。下位互換や独自タイトルをそろえたが市場でのシェアは限定的だった。
- SEGA SG-1000:ファミコンと同時期に登場したSEGAの初期機。後の機種へと技術を発展させる土台となった。
ソフトウェアの進化と代表作
第3世代はゲームデザインの面でも飛躍的な進化が見られた。特に横スクロールアクション(Super Mario Bros.、1985年)はゲーム性と操作感の標準を作り、メトロイドやゼルダシリーズは探索要素やセーブ機能を活かした長編体験を確立した。RPGやストラテジー、家庭用ならではの家族向けタイトルも多数生まれ、多様なジャンルが定着した。
世代の区分とその後
第3世代は主に8ビット機を中心とした世代とされるが、世代の終盤から次世代への移行も始まった。なお、メガドライブやジェネシスのような16ビット機は第3世代ではなく、次の第4世代(16ビット世代)に属する。第4世代はより高い処理能力と音・映像表現を備え、家庭用ゲームの表現をさらに押し進めた。
影響と遺産
第3世代は単にハードの進化を示しただけでなく、産業構造や流通、品質管理、ゲームデザインの基準を確立した世代である。任天堂のライセンス管理と革新的なソフト群によって市場の信頼が回復し、日本企業が世界市場で主導的地位を築くきっかけとなった。また、カートリッジの拡張やセーブ機能、ハードウェアスクロールといった技術的基盤は、その後のゲーム機開発に大きな影響を与えている。
まとめ:第3世代はファミコンを中心に、ハード・ソフト両面で家庭用ゲームの基盤を確立した時代であり、以降のゲーム文化・産業発展の土台を築いた重要な世代であった。
ホームシステム
比較
名前 | SG-1000 | アタリ 7800 | ||
メーカー | 任天堂 | アタリ | ||
コンソール | | | | |
発売価格 | ¥15,000 | ¥14,800 | 24,200円 | US$140.00 |
発売日 |
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メディア | カートリッジとカセット(SG-3000) | カートリッジ フロッピーディスク(日本のみ) | カートリッジとデータカード | カートリッジ |
売れ筋ゲーム | N/A | スーパーマリオブラザーズ」(パックイン)、4,023万本(1999年時点) | ハングオン&サファリハント(パックイン) | ポールポジションII(パックイン) |
下位互換性 | なし | なし | セガ・SG-1000(日本国内のみ) | アタリ2600 |
アクセサリー(小売) | N/A |
もっと... |
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CPU | NEC 780C (Zilog Z80 clone) NTSCは3.58MHz、PALは3.55MHz | リコー2A03(MOSテクノロジー6502ベース) | NEC 780C (Zilog Z80 clone) | カスタム、6502C(に基づく MOSテクノロジー 6502) |
メモリ | 2kBメインRAM | 2KBメインRAM | 8KBメインRAM | 4KBメインRAM |
ビデオ | 256x192解像度 | 64個のスプライト(8個/スキャンライン) | 256x240の解像度 | 無制限のスプライト |
オーディオ | とのモノラル音声。
| とのモノラル音声。
| とのモノラル音声。
| とのモノラル音声。
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売上高比較
コンソール | 全世界での販売台数 | その他 | ||
61.91百万円(2009年12月現在) | 1,935万円(2009年12月) | 34百万円(2009年12月) | 8.56百万円(2009年12月) | |
11.8百万円 | 100万人(1986年) | 西欧:6.8百万人(1993年) | ||
アタリ 7800 | 3.77百万円(1990年12月) | 不明 | 米国では200万人(1988年6月) | 不明 |
売上高比較
コンソール | 全世界での販売台数 | その他 | ||
6,191万円(2009年12月現在) | 1,935万円(2009年12月) | 34百万円(2009年12月) | 8.56百万円(2009年12月) | |
11.8百万円 | 100万人(1986年) | 西欧:6.8百万人(1993年) | ||
アタリ 7800 | 3.77百万円(1990年12月) | 不明 | 米国では200万人(1988年6月) | 不明 |
ハンドヘルドシステム
任天堂の「ゲーム&ウオッチ」は、第3世代で大人気となった。それは1991年に生産中止になるまで続いた。
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任天堂ゲーム&ウォッチ(1980-1991年発売)
人気のあるゲーム
- スーパーマリオブラザーズ
- ゼルダの伝説
- ドラゴンクエスト
- ファイナルファンタジー
- ロックマン2
- メタルギア
質問と回答
Q: ビデオゲーム機の第3世代はいつ始まったのですか?
A: 第3世代のビデオゲーム機は、1983年7月15日に始まりました。
Q:第3世代を開始したゲーム機は何ですか?
A:第3世代をスタートさせたゲーム機は、任天堂ファミリーコンピュータ(NES)とセガSG-1000です。
Q:第3世代がゲーム業界に与えた影響とは?
A:第3世代は、1983年の北米ビデオクラッシュに終止符を打ち、家庭用ゲームの主役をアメリカから日本へとシフトさせる結果となりました。
Q:第3世代では、ビデオゲームのディスプレイはどのように変化したのでしょうか?
A:第3世代では、ディスプレイが1画面(またはフリップスクリーン)のグラフィックからスクロールのグラフィックに変わりました。
Q:第3世代で一番売れたゲーム機は何ですか?
A:第3世代で最も売れたのはファミコン、次いでセガ・マスターシステム、アタリ7800です。
Q:1996年まで最も売れた家庭用ゲーム機はどれですか?
A:1996年にプレイステーションが発売されるまで、ファミコン/ファミコンが最も売れた家庭用ゲーム機となりました。
Q:第3世代のゲーム機で使われていたプロセッサの種類は何ですか?
A:第3世代では、8ビットプロセッサを使用したものもありますが、メガドライブ/ジェネシスのようなシステムでは16ビットプロセッサを使用していました。