逆関数:定義、存在条件、求め方、例と性質
別の関数の対応を逆向きにたどる逆関数について、定義と記法、単射・全射による存在条件、求め方、代表例、グラフおよび微分の性質を解説します。
逆関数とは、ある関数の働きを逆にして、出力を元の入力へ戻す関数である。関数 f が x を y に写し、f(x)=y と書かれるとき、逆関数 g はその対応を打ち消し、g(y)=x とする。適切な定義域にあるすべての値について g(f(x))=x および f(g(y))=y が成り立つ場合、g を f−1 と書く。この概念は、情報を失わずに過程を元に戻せる条件を表すため、代数学と解析学の中心的な概念である。
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6 画像定義、記法、基本事項
厳密には、f: A→B の逆関数とは、すべての x∈A に対して g(f(x))=x を満たし、かつすべての y∈B に対して f(g(y))=y を満たす関数 g: B→A である。一般的な記法 f−1 は逆数 1/f ではなく、逆関数を表す。一方の合成だけが恒等写像となる場合、その写像はそれぞれ左逆または右逆と呼ばれる。逆関数が存在すれば、それは一意である。集合間の対応という基礎的な考え方については、関数を参照。
逆関数が存在する条件
逆関数の存在は、単射性と全射性に結び付いている。1対1(単射)かつ上への写像(全射)である関数、すなわち全単射は、値域全体で定義された両側逆関数をもつ。単射だが全射ではない関数は、その像の上で定義される左逆関数をもつ。全射だが単射ではない場合は右逆関数をもちうるが、真の両側逆関数はもたない。複数の逆像があるため関数としての逆関数が存在しない場合でも、順序対を入れ替えた逆関係は定義できることがある。
逆関数の求め方:代表的な方法と例
- 代数的方法:f(x)をyに置き換え、yについての式をxについて解き、最後にxとyを交換する。たとえば f(x)=ax+b(a≠0)なら、f−1(x)=(x−b)/a である。
- 定義域の制限:f(x)=x2 のような写像は実数全体では可逆ではないが、定義域を、たとえば x≥0 に制限すれば可逆となる。このとき像の上で f−1(x)=√x となる。
- 超越関数の逆:指数関数と対数関数(exp と log)は自然な定義域で互いに逆関数である。三角関数では、単一値の逆関数を得るために主値の枝を選ぶ必要があり、arcsin、arctan などが得られる。
- 合成と表の利用:よく使う関数では、定義域の制限とともに(ex, ln x)、(sin x, arcsin x)のような組を覚えることができる。
これらの例は、定義域の制限と記法の重要性を示している。関連する関数の性質については、関数の逆も参照。
グラフと微分に関する性質
グラフで見ると、関数の逆関数は、そのグラフを直線 y=x に関して対称移動して得られる。f のグラフ上の点 (a,b) は、f−1 のグラフ上の点 (b,a) に対応する。微積分学では、逆関数定理により、f がある点で微分可能であり、その導関数がゼロでないとき、導関数の公式 (f−1)'(y)=1/f'(x) が得られる。ただし y=f(x) である。この関係には、f が局所的に可逆であり、注目する点で f' がゼロでないことが必要である。
関連項目
著者
AlegsaOnline.com 逆関数:定義、存在条件、求め方、例と性質 Leandro Alegsa
URL: https://ja.alegsaonline.com/art/47913