わんわん物語(Lady and the Tramp)|1955年ディズニー長編アニメの概要
Lady and the Tramp』は、1955年に公開されたアメリカのアニメーション映画です。ウォルト・ディズニーが制作し、1955年6月22日にブエナビスタ配給で劇場公開されました。ウォルト・ディズニー・アニメーション・クラシック・シリーズの15番目の長編アニメーション作品であり、シネマスコープ・ワイドスクリーンで撮影された最初のアニメーション映画でもあります。公開当時は興行的にも成功を収め、海外でも高い評価を受けてBAFTA賞の最優秀アニメーション映画賞にノミネートされました。
本作の監督はクライド・ジェロニミ(Clyde Geronimi)、ウィルフレッド・ジャクソン(Wilfred Jackson)、ハミルトン・ラスク(Hamilton Luske)らが担当し、プロデューサーはウォルト・ディズニーです。劇中音楽や歌の制作にはペギー・リー(Peggy Lee)やソニー・バーク(Sonny Burke)が参加しており、映画の象徴的な楽曲「Bella Notte」や「He's a Tramp」などが生まれました。主要な声の出演にはバーバラ・ラディ(Lady役)やラリー・ロバーツ(Tramp役)などが名を連ねます。
あらすじ
物語は1909年ごろのアメリカの町を舞台にしています。主人公はアメリカン・コッカー・スパニエルの雌犬「レディ」で、上流の家庭で愛情を受けて暮らしています。ある日、家の外で自由に暮らすオス犬「トランプ」と出会い、境遇の違いや冒険を通じて互いに惹かれていきます。劇中には保護されない野良犬たちや、レディの飼い主である人間(ジム・ディア、ダーリン)、レディを心配する周囲の犬たち(ジョック、トラスティなど)、そして物語を彩るユーモラスな脇役が登場します。映画後半に見られる二人の共有する食事シーン(いわゆる「スパゲッティのキス」)は非常に有名です。
また、この作品には続編として2001年に「Lady and the Tramp II: Scamp's Adventure」が制作・公開されており(Direct to Video)、そこではレディとトランプの子「スキャンプ」を主人公にした新たな物語が描かれています。
制作と音楽
原作の元になったのはウォード・グリーン(Ward Greene)らによる短編的な物語で、ディズニー・スタジオで脚色が施されました。カラー撮影には当時最新の技術であるテクニカラーとシネマスコープを採用し、当時としては広い画面比で背景や人物の配置が工夫されています。アニメーションは手描きで制作され、繊細な背景美術やキャラクター表現が特徴です。
音楽面では、オリバー・ウォレスらによる劇伴に加え、ペギー・リーが楽曲制作や歌唱、いくつかの脇役の声を兼任するなど大きく貢献しました。これらの楽曲は作品の雰囲気作りに重要な役割を果たし、公開後も長く親しまれています。
評価と論争
公開後は批評家や観客から好評を受け、2011年6月、TIMEは本作を「The 25 All-TIME Best Animated Films」の一作に選びました。一方で近年は表現の問題が取り沙汰されることもあります。特に作中に登場するシャム猫(Si and Am)の描写は、アジア人に対する人種差別的なステレオタイプを助長するとして批判を受け、現代における民族や文化の扱いについて議論が起きました。こうした批判を受け、近年の配信や再発売では作品紹介の際に注意書きを付けるなどの対応がとられることがあります。
影響と継承
「わんわん物語」は公開以来、映画史上の名場面やディズニーの代表的ラブシーンの一つとして広く認知されています。スパゲッティの共有シーンや音楽は多くの作品で引用・パロディ化され、グッズや舞台などで長く親しまれてきました。ホームメディアや修復版での再リリースも行われ、世代を超えて観られる作品となっています。
近年では2019年に配信サービス向けに実写(CGI混合)でリメイク版が制作・配信され、現代の観客にも再提示されました。原作の魅力を残しつつ表現や演出を現代向けに調整した点が注目されました。
発売日
国名 | プレミア |
1955年6月22日 | |
1955年7月25日 | |
1955年6月24日 | |
1955年8月11日 | |
1955年8月16日 | |
1955年9月28日 | |
1955年12月15日 | |
1955年12月19日 | |
1955年12月23日 | |
1955年12月23日 | |
1955年12月23日 | |
1955年12月23日 | |
1955年12月23日 | |
1955年12月26日 | |
1955年12月26日 | |
1956年2月23日 | |
1956年8月10日 | |
1956年9月20日 | |
| 1956年12月14日 |
1956年12月19日 | |
1956年12月26日 | |
1957年1月11日 | |
1960年12月21日 | |
1962 | |
1964年9月13日 | |
1969 | |
| 1974年12月1日 |
| 1997年7月11日 |
1997年11月24日 |
キャスト
- バーバラ・ルディ(レディ役
- ラリー・ロバーツ(ザ・トランプ役
- ビル・トンプソン(ジョック、ジョー、ブルドッグ、ダッチー、警察官役
- ビル・ボーコム(Trusty役
- ジョージ・ジヴォット(トニー役
- ペギー・リー役:ダーリン、シ、アム、ペグ
- サラおばさん役のバーナ・フェルトン
- スタン・フレバーグ(ビーバー役
- アラン・リード(ボリス役
- Thurl Ravenscroft(ワニのアル役
- ダラス・マッケノン(Toughy, Pedro, Professor, Hyena役
- リー・ミラー(Dogcatcher、ジム・ディア役
- 犬の合唱団としてのメロメン(Thurl Ravenscroft, Bill Lee, Max Smith, Bob Hamlin, Bob Stevens)
質問と回答
Q:『レディ&ザ・トランプ』とは何ですか?
A: 「Lady and the Tramp」は1955年にウォルト・ディズニーが製作したアメリカ・イタリアのアニメ映画で、メスのアメリカン・コッカー・スパニエル「Lady」とオスの野良雑種「Tramp」の物語です。
Q: 『レディ&トランプ』はいつ公開されたのですか?
A: 1955年6月22日、ブエナ・ビスタ・ディストリビューションから劇場公開されました。
Q: レディの家族はどんな人たちですか?
A:レディは中流階級以上の洗練された家族と暮らしています。
Q:実写版『レディ&ザ・トランプ』はいつ公開されましたか?
A:実写リメイク版『レディ・アンド・ザ・トランプ』は、2019年11月12日にDisney+で公開されました。
Q:『レディ・アンド・ザ・トランプ』は何か賞を受賞していますか?
A:『レディ・アンド・ザ・トランプ』は、BAFTA賞の最優秀アニメーション映画賞にノミネートされ、2011年6月にTIME誌の「The 25 All-TIME Best Animated Films」の1つに選ばれています。
Q:『Lady and the Tramp』の続編はあるのでしょうか?
A: はい、2001年に『Lady and the Tramp II: Scamp's Adventure』という直撮りの続編が公開されました。
Q: 『Lady and the Tramp』は批判されたことがありますか?
A: はい、『レディ・アンド・ザ・トランプ』は、シャム猫の描写がアジア人に対する人種差別的なステレオタイプであるとの批判にさらされています。