土地の法律(lex terrae)とは?定義・歴史・憲法での位置づけ

「土地の法律(lex terrae)」の定義・起源からマグナ・カルタや憲法上の位置づけ、米国の最高法規としての意義までをわかりやすく解説。

著者: Leandro Alegsa

土地の法律ラテン語でlex terrae)とは、法律用語の一つである。ある国や地域で施行されているすべての法律を意味する。この言葉が最初に使われたのはマグナ・カルタである。王国の法律を意味する言葉として使われていた。これはローマ法や民法とは異なるものであった。米国では憲法で "国の最高法規 "と宣言している。憲法が正当化するデュー・プロセス・オブ・ローと同じである。

定義と語義

lex terrae(直訳すると「土地の法」または「その地の法」)は、ある領域で支配的に適用される法秩序を指す語句で、必ずしも「土地所有に関する法律」を意味するわけではありません。むしろ、慣習法、制定法、判例法などを含む当該地域の法体系全体を示します。英語の慣用表現では「law of the land(国法・地方法)」と訳されることが多く、権力を制限して市民の権利を保護する意味合いを持ちます。

歴史的背景

この語は中世イングランドのマグナ・カルタ(1215年)に遡ります。マグナ・カルタの有名な条文の一部はラテン語で「legem terrae(法の土地)」と表現され、当時は「王の恣意にではなく、その土地に根ざした法に従って」処遇されるべきことを意味しました。具体的には、次のような意味合いを持ちます。

  • 行政や君主の恣意的支配を制限する。
  • 法律に基づく正当な手続(trial by law / lawful judgment)を求める。
  • 共同体における慣習や判例を重視する法文化を反映する。

以後、英米法系の法思想では「law of the land」が司法や立法の正当性を示す重要な概念として維持され、コーク卿やブラックストーンらの法学にも影響を与えました。

ローマ法・民法との違い

「lex terrae」が指すものは、英米の慣習法(common law)的な法形成過程と親和性があります。一方、ローマ法や大陸法系の民法は体系的に成文化された法典(法典主義)を重視します。つまり:

  • 大陸法系:成文法(codes)が中心で、法典に基づいて判断がなされる。
  • 英米法系:「lex terrae」的発想では、慣習、判例、制定法が相互に作用して法が発展する。

憲法での位置づけ(アメリカを例に)

アメリカ合衆国憲法では、明文で「law of the land」という語を用いる箇所は第6条(優越条項、Supremacy Clause)に見られます。そこでは「This Constitution, and the Laws of the United States... shall be the supreme Law of the Land.」と定められ、連邦憲法および連邦法が各州の法に優越することを示しています。

また、実質的に「土地の法律」と関係の深い概念が、5修正と14修正にある「due process of law(法の適正手続/デュー・プロセス)」です。歴史的には、マグナ・カルタのlegem terraeという表現は、のちに「正当な手続」を保障する概念の先祖的表現とみなされています。現代の米国憲法解釈では、デュー・プロセス条項は手続的保護(手続の公正)だけでなく、場合によっては実体的権利(実体的デュー・プロセス)も保護します。

現代における意義・具体例

現代の法制度で「lex terrae/law of the land」が持つ主な意義は次の通りです。

  • 権力の恣意的行使を制限し、法に基づく統治を求める原則を支持する。
  • 憲法や成文法が社会における最高法規であることを確認する規範的地位を説明する語として機能する(例:憲法の最高法規性)。
  • 市民が法の下で保護されるべき手続的・実体的権利の根拠を示す歴史的概念となる。

具体例としては、以下が挙げられます。

  • マグナ・カルタにおける「legem terrae」に基づく裁判権の制限。
  • 米国憲法第6条の「supreme Law of the Land」による連邦法の優越性の確認。
  • 州憲法や初期の英語文書に見られる「law of the land」という表現が、個人の権利保護の基盤となった歴史的事例。

まとめと注意点

lex terrae(土地の法律)は、単なる語義以上に、権力を法に従わせるという法治主義の基盤を示す歴史的かつ概念的な表現です。中世イングランドの慣習から発し、近代以降は憲法上の最高法規性やデュー・プロセスの根拠として受け継がれてきました。ただし、具体的な内容は法体系ごと(英米法系と大陸法系など)に異なるため、文脈に応じて「どの法を指しているのか」を確認する必要があります。

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歴史

マグナ・カルタで初めて使われた言葉だが、実際に国の法律となったのは、イングランドのエドワード1世の時代である。この言葉は、国法を定義するもう一つの言葉、デュー・プロセスと密接に関連するようになった。エドワード2世の時代、1354年に制定された「臣民の自由に関する法律」には次のように書かれている。

"

いかなる者も、その身分または地位にかかわらず、正当な裁判にかけられなければ、土地または建物から追い出され、捕えられ、投獄され、勘当され、または死刑に処せられない。

"

イングランドでは、土地法と臣民の自由法が引き続き使用された。どちらも植民地の憲章やコモンローで使われていた。1776年にアメリカの植民地がイギリスからの独立を宣言した後、これらはアメリカの法律の一部となった。



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