概要
新赤色砂岩は、後期ペルム紀から前期三畳紀への移行期に、乾燥した環境で堆積した大陸性の砂岩と関連堆積物の総称である。これらの岩石はとくに英国でよく知られているが、世界各地にも対応する層がある。露出地では目立つ赤色の崖や台地、低地の平野をつくり、現在のヨーロッパの広い地域が浅海ではなく砂漠や大陸性の盆地に覆われていた時代を示している。
組成と外観
新赤色砂岩の多くは、中粒から粗粒の砂岩で、赤、桃色、橙色を帯びるのが特徴である。この赤色は、砂粒を覆う鉄酸化物、主として赤鉄鉱によって生じる。関連する岩相には、礫岩、シルト岩、泥岩、さらに塩類や石膏を含む蒸発岩があり、周期的な塩分濃縮と乾燥を経験した盆地に見られる。層理には、風成砂丘や一時的な河道を示す斜交層理やさざ波状の構造がよく発達する。
年代・堆積と環境
これらの岩石は、後期ペルム紀から前期三畳紀にかけての大陸環境で堆積し、広く見ると後期古生代から前期中生代にまたがる。典型的な堆積環境には、砂漠の砂丘地帯(エルグ)、プレーア湖(短命な塩湖)、扇状地、編み目状河川系などがある。このような場では、物質は旧い高地の風化によって供給され、風や短命の流れによって運ばれ、主として乾燥した気候の内陸盆地にたまった。
分布と代表的露出
英国では、新赤色砂岩は複数の盆地や平野に分布し、赤い崖や低地堆積物として観察できる。しばしば、後の海成ジュラ紀層、とくにライアスの下位にあり、岩石記録のうえで大陸環境から海成環境への変化を示している。英国以外でも、同時代のペルム紀〜三畳紀の「赤色層」系列はパンゲア由来の地域に広く分布し、この時代の乾燥した大陸環境を示す重要な指標となっている。
化石・経済的利用・意義
砂漠や一時的な河川で主に形成されたため、新赤色砂岩の層には、隣接する海成層に比べて海生化石は少ない。もっとも、植物片、孤立した湖に生息した淡水二枚貝、そしてとくに泥質の表面に保存された爬虫類や両生類の足跡などの生痕化石を含むことがある。経済的には、耐久性のある建築石材、敷石、壁材の砕石として長く採石されてきた。また、広く分布する地域では土壌や景観の形成にも影響を与える。
オールド・レッド・サンドストーンとの違いとその他の特徴
新赤色砂岩は、年代、色の鮮やかさ、層序上の位置によってオールド・レッド・サンドストーンと区別される。オールド・レッド・サンドストーンは主としてデボン紀のもので、一般に赤みはそれほど強くない。新赤色砂岩は、しばしばより古い岩石の上に不整合で重なり、さらに後の海成堆積物に覆われることもある。鉄に富む色調と堆積構造のため、地質学の教科書では大陸性の「赤色層」の典型例とされる。
参考資料と関連リンク
- 一般的な地質学の概要
- 赤色層の堆積環境
- ペルム紀の背景
- 三畳紀の背景
- ジュラ紀ライアスとの関係
- 海成堆積物と大陸性堆積物の比較
- 英国における露出例
- オールド・レッド・サンドストーンとの比較
- デボン紀の背景
- 酸化鉄鉱物と着色の関係