概要

パームは、人間の手のひらの幅から導かれた歴史的な長さの単位である。多くの伝統的体系では四本の指幅、つまりおよそ3インチとして扱われ、標準化された道具が広く普及する以前の日常的な計量に用いられた。名称や厳密な値は文化によって異なるが、体の一部を基準にした、目で見ておおよそ判断できる単位という考え方は、ヨーロッパ、近東、そのほかの地域に共通していた。

計量と異同

実用上は、パームは国際インチの3インチ、すなわち約7.62cmに等しいものとして扱われることが多いが、地域標準によりわずかな差が生じた。一般には四本のディジット(指)に相当すると説明された。より小さい、あるいはより大きい関連単位は、換算をしやすくするためパームの単純な分数や倍数として定義された。

ほかの人間由来の単位との関係

  • ディジット — 通常はパームの1/4。
  • フィンガー — ある体系では、歴史的にパームの7/24とされた。
  • ハンド — ときにパームの4/3として表される。ハンドは今も馬の高さに使われる単位で、詳しくはハンドを参照。
  • シャフトメント — およそ2パーム。
  • スパン — 通常は3パーム。関連する用法はスパンを参照。
  • キュビト — 一般に6パーム。古代における用法はキュビトを参照。
  • エル — 一部の伝統では、およそ15パームのより長い商業単位。

歴史と用法

パームは他の人間由来の単位と同様、体の部位が計測のための便利で、誰にでも使える基準だったことから生まれた。職人、商人、建築者は、織物、小規模な木工、概算の距離測定などにパームを基にした尺度を用いた。数世紀のうちに多くの地域でこれらの単位が制度化され、パームを現地のインチやほかの単位へ換算する公式標準や規則が作られた。十進法とメートル法が広がるにつれて、パームは正式な用法から次第に退いたが、歴史資料、考古学、伝統工芸の研究では今も関心の対象である。

注記と現代的な位置づけ

歴史的な計量を換算する際は、文化的な出自を特定することが重要である。ある時代や場所の「パーム」が、別の時代や場所のパームと同じとは限らないからである。手早い参照としては、パームはしばしば3インチ、すなわち国際インチに等しいとみなされるが、正確に再現するには現地標準を確認する必要がある。関連単位とその関係についての一般的な説明は、国際インチのほか、ハンド、スパンキュビトに関する資料で確認できる。