概説
重合とは、多数の小さな分子を結びつけ、ポリマーと呼ばれるはるかに大きな高分子をつくる一連の化学過程である。出発物質である小分子はモノマーと呼ばれ、これらが共有結合によって長い鎖や架橋した網目構造に組み込まれると、得られる材料は、弾性、高い引張強度、繊維になりやすさなど、モノマー単位とは質的に異なる性質を示すことがある。実用上、有用な高分子は通常、数十から数百の繰り返し単位を含み、工業材料では数千単位に及ぶこともある。
基本機構
重合は一般に、連鎖成長(付加)重合と逐次成長(縮合)重合の二つに大別される。連鎖成長重合では、フリーラジカル、イオン、触媒中心などの反応点が、成長中の1本の鎖にモノマーを順次付加していく。逐次成長重合では、二官能性または多官能性のモノマーが互いにさまざまな組み合わせで反応し、徐々に長い分子種を形成し、最終的には高分子量の鎖や網目構造に至る。温度、圧力、触媒や阻害剤の存在などの条件は、どの機構が優勢になるかに影響し、分子量や分子構造を制御する。
速度論的段階と制御
連鎖成長過程は通常、開始、成長、停止の段階で進行する。これらの段階を制御すると、鎖長や末端基の異なる高分子が得られる。逐次成長系では、大きな分子量に達するために官能基の高い転化率が必要である。制御ラジカル重合やリビングラジカル重合、配位触媒などの現代的手法により、化学者はブロック構造、分子量分布、立体化学などの性質を調整でき、特定の用途に合わせた材料を作製できる。
構造と識別される特徴
高分子の形態は、単純な直鎖状のホモポリマーから、2種類以上のモノマーからなる交互共重合体やランダム共重合体、さらに高度に架橋した熱硬化性樹脂や三次元ネットワークまで幅広い。モノマー単位の間に安定な共有結合が形成されることが、重合を結晶化のような物理的集積過程と区別する点である。結晶化では、新しい共有結合は生じず、分子は弱い分子間力によってまとまる。
歴史と発展
高分子の研究は、化学者がセルロースやゴムのような天然高分子を見いだし、その後、完全に新しい材料を合成するようになった19世紀から20世紀にかけて発展した。20世紀には、触媒や制御重合技術の進歩によって、予測可能な性能をもつプラスチックや繊維の大量生産が可能になり、産業や消費財への広範な利用を促した一方で、環境への影響やリサイクルの問題も意識されるようになった。
応用と例
高分子は、プラスチック、繊維、ゴム、接着剤、コーティング、複合材料の中心的存在である。例としては、ポリエチレン(フィルムやボトルに使われる)、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン、ポリエステル(PETなど)、ポリアミド(ナイロン)がある。加硫天然ゴムのようなエラストマーは、制御された架橋によって特性を得ている。高分子はまた、特定の分子構造が必要な機械的、熱的、化学的挙動を与える生体医療機器、膜材料、電子材料にも用いられる。
重要な区別と考慮点
重合は、単なる凝集と区別されるべきである。真の高分子形成では、モノマーを高分子へと結びつける新しい共有結合が作られる。同じモノマーでも、条件や触媒が異なれば別の高分子を与える。たとえば、不飽和炭化水素であるアルケンは、ラジカル開始や配位触媒による付加重合によって、多様なプラスチックへと変換できる。環境影響、リサイクル性、分解性は、現代の高分子科学と材料選択において重要な考慮事項である。