プロトプラスト
現代生物学におけるプロトプラストとは、細胞壁が溶けたときに細胞に残るもののこと。細胞の核とその周囲の原形質が残る。
定義:プロトプラストは、機械的または酵素的な方法で細胞壁を完全にまたは部分的に除去した植物、細菌または真菌の細胞である。
細胞壁の作り方が界面によって異なるため、それを除去するための酵素も異なる。
ペチュニアの葉から採取した細胞のプロトプラスト
Physcomitrella patensの プロトプラスト
プロトプラスト調製のための酵素
細胞壁は様々な多糖類でできている。適切な多糖類分解酵素の混合物で細胞壁を分解することにより、プロトプラストを作ることができる。
セルの種類 | 酵素 |
植物細胞 | セルラーゼ、ペクチナーゼ、キシラナーゼ |
リゾチーム(+EDTA) | |
真菌細胞 | キチンナーゼ |
細胞壁を取り除く理由は、さまざまな実験手法を使えるようにするためです。
プロトプラストは、細胞壁によってDNAが細胞内に侵入できないため、DNAの形質転換(遺伝子組み換え生物の作製)に広く用いられている。植物細胞の場合、プロトプラストは植物全体に再生させることができる。