概要

教皇空位主義(ラテン語 sede vacante に由来し、「座が空いている」の意)は、伝統主義カトリックの中でも少数派の立場で、現在聖ペトロの座にあるローマ教皇は正当な教皇ではなく、教皇座は実質的に20世紀半ば以降空位のままだとする見解である。支持者は、近年の教皇が教義上の誤りを唱え、または容認してきたため、その権威は無効になると主張する。

中核となる信条と根拠

多くの教皇空位主義者は、公然とかつ頑なに異端を教える教皇は、啓示された真理への忠実さがその職に不可欠である以上、教皇であり続けられないと考える。断絶の時点をピウス12世教皇の1958年の死後に置く人もいれば、第二バチカン公会議に伴う変化や、その後の教導職上の展開を転機とみなす人もいる。

歴史と発展

この運動は1960年代から1970年代にかけて、典礼改革やエキュメニカル政策に不満を抱いた聖職者と信徒の間で現れた。公会議後の公式教えを退け、第二バチカン公会議以前の典礼と規律を保とうとする散在的な礼拝堂や共同体の中で広がった。

諸変種と諸グループ

  • 一部の支持者は厳格な教皇空位主義者で、特定の日付以降、正当な教皇は一人も統治していないと断言する。
  • 別の人々は、教皇は誤りを公言している間は物質的には教皇であっても形式的にはそうではないとするセデプリヴァティスムのような関連理論を採る。
  • 小規模な会や独立礼拝堂が教皇空位主義の立場を採ることがあり、ローマとの交わりを保つ伝統主義グループとは区別される。

より広いカトリック教会や大多数の神学者を含む批判者は、教皇空位主義を少数派の解釈として退ける。教会は公式には、教皇制とその教導職の連続性を維持している。用語や教皇職をめぐる争点の背景については、教皇座の項目も参照されたい。

教皇空位主義を理解するには、典礼や教義に関するより広い伝統主義的関心と区別する必要がある。古い典礼を好む人が皆、近年の教皇の正当性を否定しているわけではない。この運動は小規模だが、現代の教皇権威観に対する神学的挑戦として注目されている。