基底(線形代数):定義、性質、例、用途
ベクトル空間の基底とは、その空間を張り、かつ線形独立であるベクトルの集合である。この記事では、定義、主要な性質、例、歴史、一般的な応用を解説する。
概要
線形代数における基底とは、二つの相補的な性質をもつベクトル空間のベクトル集合である。すなわち、その集合が空間を張ることと、線形独立であることである。空間を張るとは、その空間のすべてのベクトルが基底ベクトルの有限個の線形結合として表せることをいう。線形独立とは、基底ベクトルの自明でない線形結合が零ベクトルになることはない、という意味である。これらの性質を合わせると、基底は極小な生成集合であると同時に極大な線形独立集合となる。
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1 画像基本性質と帰結
ベクトル空間が基底をもつとき、その空間の各要素は基底ベクトルの線形結合として一意に表される。任意の基底に含まれるベクトル数が有限である場合、その数を空間の次元という。基底は、線形独立な生成集合、極小な生成集合、または極大な線形独立集合として同値に特徴づけられる。周辺概念についてはベクトル空間、生成、および線形独立の定義を参照。
例
- Rnの標準基底は、ある一つの成分だけが1で、他の成分がすべて0であるn個のベクトルからなる。この集合はRnを張り、線形独立でもある。
- 次数がn未満の多項式の空間では、単項式1、x、x2、…、xn−1がこの有限次元空間の基底となる。
- 関数空間や無限次元空間では、無限個の要素からなる基底をもちうる。このような例は、基底の概念が単純なユークリッド空間を超えて一般化されることを示している。
歴史と存在
基底の概念は座標という考え方を形式化したものであり、19世紀に線形代数が発展する過程で整備された。一般に、すべてのベクトル空間は基底をもつ。ただし、任意の、場合によっては無限次元の空間についてその存在を証明するには、ツォルンの補題や選択公理などの集合論的原理に依存する。同じ空間の任意の二つの基底は常に同じ濃度をもち、この不変量が次元である。次元は有限の場合も無限の場合もある。
用途と関連する構成
基底を用いると座標表示が可能になり、抽象的なベクトルの問題を数値計算へと帰着できる。ある基底から別の基底への変換は基底変換行列によって扱われる。正規直交基底は内積空間での計算を簡単にし、数値計算法や信号処理で中心的な役割を果たす。連立一次方程式を解くこと、作用素を対角化すること、射影を計算することなどの標準的な計算は、しばしば適切な基底を選ぶことから始まる。実用的な手法については座標系および基底変換を参照。
重要な区別と事実
すべての基底は中核となる定義を共有するが、重要な種類の違いがある。内積空間における正規直交基底、無限次元空間で代数的生成を扱うハメル基底、収束が重要となる位相ベクトル空間におけるシャウダー基底である。次元と基底の基礎については、次元および初等的な線形代数の教科書を参照。
関連項目
著者
AlegsaOnline.com 基底(線形代数):定義、性質、例、用途 Leandro Alegsa
URL: https://ja.alegsaonline.com/art/9258