2018年のアメリカの選挙は、2018年11月6日(火)に行われました。これらの中間選挙は、共和党のドナルド・トランプ氏の大統領任期中に行われました。米国上院の100議席のうち35議席と米国下院の435議席すべてが選挙に参加しました。また、39の州・準州知事選挙や多くの州・地方選挙も選挙に参加していました。選挙では有権者の関心が高まり、投票率は約50%と、1914年以来の中間選挙としては最高水準に達しました。
結果と主要な動向
下院では、民主党でが約41議席を獲得し過半数を奪回しました。これにより、2016年以降続いていた共和党による議会支配に終止符が打たれ、2019年1月にはナンシー・ペロシが下院議長(Speaker)に再任されました。民主党の勝利は主に郊外の転換や若年層・女性有権者の動員、女性候補の大量擁立によって支えられました。
一方で、上院は共和党が支配権を維持しました。上院の選挙区配置(2018年に防衛を強いられた民主党系の州が多かったこと)や選挙地図の偏りにより、下院ほどの「青の波」は起きませんでした。上院では共和党が複数の州で議席を獲得し、最終的に共和党が多数派を保ちました。特に注目された争点はフロリダやミズーリなどの接戦で、選挙結果は全国的に議会構成を部分的にしか変えませんでした。
上院の主要な増減(代表的な州)
- 共和党が獲得した主な州:フロリダ(Rick Scott勝利でBill Nelson敗北)、ミズーリ(Josh Hawley勝利でClaire McCaskill敗北)、インディアナ(Mike Braun勝利でJoe Donnelly敗北)、ノースダコタ(Kevin Cramer勝利でHeidi Heitkamp敗北)など。
- 民主党が獲得した主な州:ネバダ(Jacky Rosen勝利でDean Heller敗北)、アリゾナ(Kyrsten Sinema勝利で共和党が保持していた議席を奪回)など。
州レベルの結果
州知事選や州議会選でも民主党は大きく躍進し、複数の州で知事職を奪取しました。民主党はおよそ7州で州知事選に勝利し、州議会でも数百議席規模の増加を記録して複数の州議会で与党になるか優勢を確立しました。これにより州単位での政策論争(医療、教育、投票制度、移民対策など)にも影響を与えました。
なぜこうなったか(要因)
- トランプ政権への反発と動員:大統領の政策や言動への評価が有権者を動かし、特に中道・揺れ票が下院の一部選挙で民主党へ流れました。
- 医療保険や中間層の経済問題:医療制度(オバマケア)に関する議論は多くの選挙区で争点となり、民主党に有利に働いた地区がありました。
- 女性候補の躍進:2018年は女性候補の当選が目立ち、下院での女性議員数が過去最多となるなど、ジェンダーの論点も影響しました。
- 選挙区の地理的・制度的要因:上院は各州から2議席ずつであるため、人口の少ない州(保守的な州)での選挙が重なった2018年は共和党に有利な地図となり、上院での多数維持につながりました。
選挙後の影響
下院を掌握した民主党は、議会での委員会権限を行使して大統領行政への調査や監視を強めることが可能になりました。これにより政策面では与野党の対立が激化し、重要法案の成立は難しくなった一方で、行政監督や公聴会は活発化しました。
総じて、2018年中間選挙は下院での「青の波」をもたらし政治のバランスを変えた一方、上院では地理的な要因により共和党が支配を維持するという分断した結果になりました。選挙は以後の2019–2020年の政治日程や対立構図、次期大統領選(2020年)に向けた足場作りにも大きな影響を与えました。

