AFIの100年...100スターは、ハリウッドの歴史に残るトップ俳優のリストです。1999年6月16日にアメリカ映画協会が発表したもので、アメリカ映画協会(AFI)が始めた「AFI’s 100 Years...」シリーズの一環として制作されました。タイトルの「100年」は映画100年を祝うプロジェクト名であり、このシリーズでは他にも「100 Movies」「100 Stars」「100 Cheers」など複数の部門が設けられています。

選考基準と背景

「100スター」では、特に映画界で伝説的な功績を残したスクリーン・レジェンドとしての評価が重視されました。最終的に選ばれたのは50名で、男女それぞれ25人ずつが「レジェンド」として認定されています。選出は映画の歴史家、批評家、映画作家や業界関係者などの投票によって行われ、演技力、映画史への影響、スター性(カリスマ性)といった要素が考慮されました。

リストの特徴と主な人物

名称に「100スター」とあるため誤解されやすいですが、この部門では合計で50人が選出されました(男女各25人)。これは「100年」を冠したシリーズ名と、実際に選ばれた「レジェンド」の人数が必ずしも一致しないことを意味します。選出メンバーには、クラシック期の名優が多く含まれ、たとえばハンフリー・ボガート、ベティ・デイヴィス、オードリー・ヘプバーン、ケイリー・グラント、マリリン・モンロー、ジェームズ・スチュワート、ジョーン・クロフォード、クラーク・ゲーブルなど、長年にわたり映画文化に大きな影響を与えた顔ぶれが並びます。

リスト発表当時は、キャサリン・ヘプバーンエリザベス・テイラー、シャーリー・テンプル、ローレン・バコール、マーロン・ブランド、グレゴリー・ペック、カーク・ダグラスもまだ存命であり、発表は当時の映画ファンにとって大きな話題となりました。

その後の状況と遺産

記事作成時点での状況も変化しています。2020年時点では、50人のスターのうち存命なのは男性1人(シドニー・ポワチエ)と女性1人(ソフィア・ローレン)の2人だけ、という記述がありました。その後、シドニー・ポワチエは2022年に逝去し、現在では選出された50人のうち長年にわたって映画史に残る存在として存命しているのはソフィア・ローレンのみとなっています。

AFIのこのリストは、ハリウッド黄金期の俳優たちの功績を再評価し、映画史の重要人物を後世に伝える役割を果たしています。一方で、「古典期に偏っている」「アメリカ映画中心の選考である」といった指摘もあり、世代や国際性の観点からの議論を呼ぶことも少なくありません。いずれにせよ、AFI「100年...100スター」はアメリカ映画の俳優史を概観する上で重要な資料とされています。