マイケル・リチャード・ペンス(Michael Richard Pence、1959年6月7日生まれ)はアメリカの政治家・弁護士。2017年1月20日から2021年1月20日まで第48代のアメリカ合衆国副大統領を務めた。職業は弁護士で、2013年から2017年までインディアナ州知事を務め、2001年から2013年までアメリカ合衆国下院議員を務めた。 共和党員で、2009年から2011年まで下院共和党会議の議長を務め、ティーパーティー運動の支援者として知られる。
2016年7月14日、ドナルド・トランプ陣営は、2016年の大統領選挙において、ペンスをトランプのランニング・メイトに選ぶと発表した。トランプ=ペンス陣営は2016年11月8日の総選挙でクリントン=ケイン陣営を破り、ペンスは2017年1月20日に米国の副大統領に就任した。
出自と学歴
ペンスはインディアナ州コロンバスで生まれ育った。大学はハノーバー大学(Hanover College)で学び、政治学・歴史を専攻して卒業した後、インディアナ大学ロバート・H・マッキニー・ロースクール(Indiana University Robert H. McKinney School of Law)で法学の学位を取得し、弁護士資格を得た。弁護士としての勤務の傍ら、保守系のトークラジオの司会などを務め、政治的発信力を高めた。
下院議員として(2001–2013)
2000年の選挙で連邦下院議員に初当選し、その後数回再選された。下院では保守派の立場から税制や規制緩和、社会問題に関する法案を支持し、2009年から2011年には下院共和党会議の議長を務めた。議会活動を通じて、中小企業支援や軍事・退役軍人関連政策などにも関与した。
インディアナ州知事(2013–2017)
州知事としては、減税や規制緩和を掲げた経済政策や、保守的な社会政策を推進した。2015年には宗教的自由に関する法案(通称「宗教の自由法」)に関係する論争が起き、州外からの批判を招いたが、最終的には誤解を解くための修正や説明が行われた。州政では教育やインフラ、職業訓練にも注力した。
副大統領としての役割(2017–2021)
副大統領としては、行政内で大統領の補佐役を務めるとともに、上院議長(President of the Senate)として上院での手続きを監督した。2019–2020年にはCOVID-19パンデミック対応の初期段階でホワイトハウスの対策チームに関わり、各州・連邦機関との調整役を担った。
2020年の大統領選挙後の2021年1月6日、連邦議会で選挙人投票の認証が行われた際、議長として認証手続きを進める立場にあり、混乱と暴力の発生を受けて、その日の出来事と大統領への圧力について公に証言・説明を行った。ペンスは議会の手続きに従って認証を完了させ、暴力を非難した。
政策・政治的立場
- 社会問題では保守的立場を取り、伝統的家族観や宗教的自由を重視する発言が多い。
- 経済政策では減税・規制緩和を支持し、自由市場を重視する立場をとる。
- 外交・安全保障では同盟関係の強化や対テロ対策を重視してきた。
論争と評価
ペンスの政治は支持者からは一貫した保守主義者として評価される一方、宗教的自由やLGBTQに関する政策などで批判を受けることもあった。副大統領在任中の行動、特に2020年大統領選挙後の対応は、公的評価や党内での立場に影響を与えた。
退任後と近年の動向
副大統領退任後も公的発言や講演活動、著作などを通じて政治的影響力を保持している。2023年6月には、次期大統領選挙への関与をめぐる動き(出馬表明など)を行い、共和党内での将来の役割を模索している。
私生活
妻はカレン・ペンス(Karen Pence)で、夫妻には子どもがいる。信仰は福音派キリスト教(evangelical)であり、宗教は政治的な価値観の形成に影響を与えている。
ペンスは長年にわたり保守派の代表的な政治家として連邦・州の両面で活動してきた。支持基盤は宗教保守層や小さな政府を志向する有権者に強く、一方で社会問題や選挙後の政治対応に関しては論争も続いている。


