数学では、行列(複数形:matrices)とは、行と列に配置された長方形の数字のことである。行はそれぞれ左から右へ(水平方向)の直線で、列は上から下へ(垂直方向)の直線である。左上のセルは1行目の1列目にあります(右図参照).
行列の足し算、引き算、掛け算のルールがあるが、数のルールとは違う。例えば、A ⇔B {\displaystyle A\cdot B}は、B ⇔A {\displaystyle B\cdot A}と同じ結果になるとは限らない。
これは常数の掛け算の場合です。行列は,3次元行列のように2次元以上の次元を持つことができます.また,行列は,1行または1列の1次元であることもあります.
多くの自然科学では行列を多用している。多くの大学では、行列(通常は線形代数と呼ばれています)についての授業は非常に早く、時には初年度にも教えられています。行列はコンピュータサイエンスでもよく使われています。
基本的な定義と表記
行列は通常、m行n列の「m×n 行列」と表記され、各要素は aij(i行j列)で表されます。特に行が1つの行列は行ベクトル、列が1つの行列は列ベクトルと呼ばれます。行数と列数が等しい行列は正方行列といい、正方行列に対しては行列式や逆行列、固有値といった概念が定義されます。
基本演算とそのルール
- 加法・減法:同じ形(同じ行数・列数)の行列同士で定義され、対応する成分ごとに足し引きします。形が違えば加減算はできません。
- スカラー倍:実数や複素数などのスカラーcと行列Aについて、cAはAの全成分にcを掛けた行列です。
- 行列の積:Aがm×n、Bがn×pのときにのみ積AB(m×p)が定義され、その成分は (AB)ij = Σk=1..n AikBkj です。積は一般に可換でなく、AB ≠ BA となることが多いです(上の段落にあるように、数の掛け算とは振る舞いが異なります)。
- 転置:A の転置 AT は行と列を入れ替えた行列で、(AT)ij = Aji。対称行列(A = AT)や斜対称行列(AT = −A)などが重要です。
正方行列に特有の概念
単位行列Iは対角成分が1、その他が0の正方行列で、任意の同じサイズの行列Aに対して IA = AI = A を満たします。逆行列A−1は AA−1 = A−1A = I を満たす行列で、存在するための必要十分条件は det(A) ≠ 0(行列式が0でない)です。
行列式(det)は正方行列に対して定義されるスカラーで、行列が可逆かどうか、線形変換での体積の伸縮率などを表します。ランクは行列の独立な行(または列)の最大数で、線形独立性や方程式系の解の次元に直結します。
固有値・固有ベクトル
A v = λ v を満たす非ゼロベクトル v を A の固有ベクトル、対応するスカラー λ を固有値と呼びます。固有値は det(A − λI) = 0 を満たす λ で与えられる特性方程式の根です。固有値分解や特異値分解(SVD)は多くの応用で重要です。
線形代数での代表的な応用
- 連立一次方程式の解法:Ax = b の形で表される問題をガウス消去法やLU分解、QR分解などで解きます。
- 線形変換の表現:行列はベクトル空間上の線形変換を表します。変換の合成は行列の積に対応します。
- 固有値問題:振動問題、安定性解析、主成分分析(PCA)などで固有値・固有ベクトルが利用されます。
- コンピュータグラフィックス:座標変換(回転・拡大縮小・平行移動)は行列を使って効率よく扱えます。
- 機械学習・データ解析:データを行列で扱い、線形回帰、行列因子分解、畳み込みやニューラルネットワーク内部の計算で行列演算が中心になります。
- その他の応用:量子力学の状態ベクトルと演算子、ネットワークの隣接行列、統計の共分散行列など多方面で用いられます。
数値計算上の注意点
実際の計算では丸め誤差や計算コストが問題になります。大きな行列に対しては効率的なアルゴリズム(例えば反復法、SVD、特別な構造を利用した手法)や数値的安定性を考慮した実装が必要です。
まとめ(ポイント)
- 行列は数や変数を長方形に並べたもので、行・列の概念が基本。
- 加減算は同形同士、積は内側の次元が一致するときに定義。積は一般に可換ではない。
- 正方行列には逆行列、行列式、固有値といった特別な概念があり、線形代数の中心的対象。
- 応用範囲が広く、物理・工学・データ解析・コンピュータサイエンスなどで不可欠。

