ペルミ(Perm)は、ロシアのペルミ地方の都市であり、行政の中心地である。ウラル山脈の麓、カマ川のほとりにある。

ペルミはロシア最大の都市の一つであり、人口は976,116人(2006年推計)であり、2002年国勢調査の1,001,653人、1989年国勢調査の1,090,944人よりも少ない。

地質学では、ペルミ紀がその名の由来となっています。

1940年から1957年までは、ヴィャチェスラフ・モロトフにちなんでモロトフ(Мо́лотов)と呼ばれていました。

地理と位置

ペルミはウラル山脈の西側、ヨーロッパ側に位置し、カマ川(Кама)の流域に広がる都市です。周辺は森林や丘陵が多く、カマ川は航行や水運の要所となっています。ペルム地方(現在はペルム地方とクラヨ=крайの編成によりペルム地方の中心都市として)の行政・経済の中核です。

歴史の概要

17〜18世紀に金属加工や採掘を基盤とする工業集落が形成され、その後都市化が進みました。19世紀以降は製鉄・機械・化学といった重工業が発展し、ソ連時代にはさらに工業化が進みました。1940年から1957年には「モロトフ」と改名されていましたが、1957年に再び「ペルミ」に戻されました。地質学で有名な「ペルミ紀(Permian)」の名称は、この地名に由来します。

気候

ペルミは大陸性気候で、冬は長く寒さが厳しく、夏は比較的短く温暖になります。降水は年間を通じてある程度あり、冬は雪が多い時期があります。季節の変化がはっきりしているため、四季それぞれの自然景観が楽しめます。

人口と民族構成

人口規模は20世紀後半に増加したものの、近年はやや減少する傾向も見られます(前節の国勢調査・推計値を参照)。

民族構成はロシア人が多数を占め、タタール人、バシキール人、コミ=ペルミャク人などの少数民族も居住しています。都市部では多様な出身者が集まり、文化的にも多彩です。

経済と産業

伝統的に重工業・化学・機械製造が中心であり、近年はエネルギー関連(石油・天然ガスの開発・加工)や工業の近代化、サービス業や教育機関の役割も大きくなっています。鉄道や河川、空港を介した輸送網が工業製品や資源の流通を支えています。

交通

ペルミは主要な鉄道網の接続点であり、長距離列車でモスクワやシベリア方面と結ばれています。カマ川は航行に利用され、内陸水運も可能です。また、市内には空港があり、国内線や一部の国際線が発着します。都市内交通としてはトロリーバスやバス、タクシーが利用されています。

文化・教育・観光

  • 文化施設:ペルミ音楽・演劇の拠点であるペルミ歌劇場・バレエ劇場や、美術館、博物館などがあり、芸術文化が盛んです。
  • 教育機関:大学や専門学校が複数あり、地域の学術・技術人材の育成に貢献しています。
  • 観光・名所:市内の歴史的建造物や公園、カマ川沿いの景観、地域博物館のほか、近郊にはグラグ(強制収容所)関連の記念施設や自然景観地があります。市の象徴的な像や民俗的なモニュメントも観光客に人気です。

見どころ(主なランドマーク)

  • ペルミ歌劇場・バレエ劇場 — 地域の芸術拠点。
  • ペルミ美術館・現代美術館 — ロシア美術と現代アートを所蔵。
  • カマ川流域の景観と河岸散歩道 — 都市の自然を楽しめる場所。
  • 地域博物館や歴史的建造物 — 地方の歴史・産業史を学べる。

補足

ペルミは歴史的に資源と工業に支えられて発展してきた都市であり、地質学的には「ペルミ紀」の名で国際的にも知られています。都市の産業構造や人口動態は時代とともに変化していますが、行政・文化の中心地としての役割は現在も重要です。