十脚目とは、甲殻類(Malacostraca)の中の1つの目です。ザリガニ、カニ、ロブスター、エビなど、身近にいる多くの動物がこの目に属します。多くの十脚類は、死んだ植物や動物を食べるスカベンジャーである。また、カニは藻類や軟体動物などの貝類を食べる混食性のものが多く、ロブスターは主に生きている獲物を捕食する傾向があります。
特徴(かたち・仕組み)
- 体は頭胸部と腹部に分かれ、外骨格(殻)で覆われています。成長のために古い殻を脱ぎ捨てる脱皮(脱殻)を繰り返します。
- 「十脚目」の名前は歩脚が5対(計10本)あることに由来します。これらは歩行や捕食に使われ、第1対ははさみ(鋏、爪)になることが多いです。
- エビ類は腹部(尾部)が発達して泳ぐのに適し、カニ類では腹部が小さく体の下に折り畳まれているため短い外見になります。
- 呼吸は鰓(えら)で行い、水中や湿った環境でガス交換ができます(陸上生活に適応した種類もあります)。
生態と食性
十脚類は淡水・海水・沿岸・深海などさまざまな環境に生息します。餌の取り方も多様で、以下のような生活様式があります。
- スカベンジャー(腐食動物)として死骸や藻類を掃除する種
- 捕食者として小魚や貝、甲殻類を捕らえる種
- 濾過摂食や底生有機物を摂る種、植物(藻類)を主に食べる種
繁殖は種類によって異なりますが、一般に有性生殖で、卵は雌の腹部に抱卵されることが多く、孵化後はプランクトン生活をする幼生(ゾエア、メガロパなど)を経て変態し、成体になります。
分類(おもなグループ)
十脚目はさらにいくつかの大きなグループ(分類群)に分かれます。代表的なグループを簡単に紹介します。
- Dendrobranchiata(デンドログランビア):エビに近い仲間で、いわゆる“シマエビ・クルマエビ類”などが含まれます。
- Pleocyemata(プレオシ―マータ):多くの「真のエビ」「カニ」「ロブスター」などを含む大きなまとまりで、さらに下位群に分かれます。
- Caridea(エビ類・真エビ)、Stenopodidea(イセエビ類に近い群)、Astacidea(ロブスター・ザリガニ類)、Anomura(ヤドカリ・一部のアナーキュラ類)、Brachyura(真のカニ)など。
人間との関わり
- 食用として世界中で重要な資源です。エビ、カニ、ロブスターは水産業や養殖の中心的な対象です。
- また、生態系内で死骸や有機物を分解する重要な役割を果たし、沿岸や底生環境の健全性に寄与します。
- 一方で、乱獲や生息環境の破壊、外来種の侵入(例:特定のザリガニ類など)は問題になっており、資源管理や保全が求められています。
まとめ(ポイント)
- 十脚目は「歩脚が5対=計10本」を持つ甲殻類の一群で、エビ・カニ・ロブスターなどを含みます。
- 形態や生態は多様で、食性もスカベンジャーから積極的な捕食者まで幅広いです。
- 水産資源としても重要である一方、保全や持続可能な利用が求められています。





