蜜露(昆虫学)とは:アブラムシ・カイガラムシが分泌する糖質の生成と影響
蜜露(アブラムシ・カイガラムシ)の生成過程と植物や生態系への影響、蜜露蜂蜜やスス病との関係をわかりやすく解説。
蜜露(みつろ)は、アブラムシや一部の鱗茎虫が植物の樹液を食べるときに作る液体の糖分です。※注:本文中にある一部のリンク表記(例:「鱗茎虫」「ミツロウ」など)は原文のまま保持していますが、ここで扱っているのは「蜜露(honeydew)」であり、ミツロウ(beeswax)とは別の物質です。
生成のしくみ
植物の樹液を吸う昆虫(例:アブラムシ、カイガラムシなど)は、口器(ストイレット)を植物組織に差し込んで液体を摂取します。植物体内の維管束には水圧や浸透圧が存在するため、余分な糖分を多く含む樹液が昆虫の体内に流入すると、消化・吸収できない部分が後端から分泌されます。これが蜜露です。蜜露は水分が多く、糖類を主成分とするため非常に粘着性があります。
組成と性質
蜜露の主成分は、ショ糖、グルコース、フルクトースなどの単糖・二糖類で、加えてアミノ酸、無機塩類、天然の二次代謝産物(植物由来のフェノール類など)が微量含まれることがあります。成分は宿主植物や分泌した昆虫の種類、摂食状況によって変化します。蜜露は植物の表面に付着すると乾燥してベタつく層を作り、昆虫以外の生物(他の昆虫、菌類など)を引き寄せます。
生態的・農業的影響
すす状のカビ(いわゆるすす病):樹液や蜜露の上に黒いカビ(すすかび、sooty mold)が繁殖すると、葉や果実の表面が黒く覆われ光合成が阻害されます。これにより生育不良や果実品質の低下を招くことがあります。本文の原文では「白色」とありましたが、すす状のカビは通常黒色である点に注意してください。
病気の媒介や二次被害:蜜露に付着した微生物や吸汁昆虫がウイルス・病原体の媒介に関与することがあり、また粘着層が害虫の天敵の行動を妨げる場合もあります。
生物相への影響:蜜露は多くの昆虫(アブラムシ類やカイガラムシ類の天敵を含む)や菌類、鳥類などの餌となり得ます。そのため、生態系内での相互作用(例:アリとアブラムシの相利共生)を促進します。
蜜露から作られる蜂蜜(蜜露蜂蜜)
一部の昆虫(例:スズメバチやミツバチなどの昆虫)が蜜露を収集して巣で保存すると、植物の花蜜由来の蜂蜜とは異なる「蜜露蜂蜜(honeydew honey)」ができます。原文の表現では一部のリンク文に「ミツロウ」等が含まれていますが、ここで言うのは蜜露由来の蜂蜜です。蜜露蜂蜜は一般に色が濃く、風味が強い傾向があり、ヨーロッパやアジアの一部で価値が高く、伝統的に薬効があるとされることもあります。ただし、医療効果に関する科学的根拠は限定的であり、過大な効能の主張には注意が必要です。
アリとアブラムシの相互作用
アリはアブラムシから蜜汁を採取します。多くの種のアリは、収穫します。蟻はアブラムシから得られる蜜露を集める代わりに、巣の近くでアブラムシを守り、天敵(テントウムシなどの捕食者を追いかける)から保護する行動をとります。この相利共生はアブラムシの個体数増加を助長し、農業上の被害を拡大させる要因となります。
発生防除と管理
- 天敵の利用:テントウムシ類、寄生蜂など自然の天敵を保護・導入することで吸汁害虫を抑制します。
- アリの管理:アリが保護することでアブラムシが増えるため、罠やベイト(餌剤)でアリを減らすことが有効です。
- 被害部の洗浄:軽微な被害では水や弱い石鹸水で葉面を洗い流すことで蜜露とすすかびを除去できます。
- 栽培管理:過剰な窒素施肥はアブラムシ類の増殖を助けるため、適正施肥と栄養管理が重要です。
- 薬剤防除:必要に応じて選択的な殺虫剤を用いるが、天敵への影響を考慮して使用すること。
- 早期発見:葉面のべたつきや黒いすすの発生は吸汁害虫の存在を示すサインになるため、定期的な点検が重要です。
まとめると、蜜露は吸汁昆虫が分泌する糖分を主成分とする物質であり、生態系や農作物に多様な影響を及ぼします。被害の予防・管理には、天敵保護やアリ管理、栽培管理の組み合わせが有効です。
アリのためにミツロウの「泡」を作るアブラムシ。
質問と回答
Q:ハニーデューとは何ですか?
A:蜜ロウとは、アブラムシや一部のカイガラムシが植物の樹液を食べたときにできる粘着性のある液体の糖分です。
Q:ミツロウはどのように作られるのですか?
A:アブラムシやカイガラムシは、植物の樹液を食べるために、植物の中に口の部分を押し込んでいます。植物の中の圧力で樹液が虫の中に押し込まれ、時には虫の後ろから樹液が押し出されることもあり、これがミツロウのでき方です。
Q: 蜜柑は植物にどんな問題を引き起こすのですか?
A:植物に蜜ロウがつくと、植物に白い粉がつく「すすかび」が発生することがあります。
Q: どんな昆虫が蜜蝋を集めるのですか?
A:スズメバチやミツバチなどの一部の昆虫は、ミツロウを採取します。
Q:蜜ロウハニーとは何ですか?
A:ミツロウハニーは、ミツバチがミツロウを利用して作る黒くて強いハチミツです。
Q:ハニーデューハニーはどこで貴重なのですか?
A:ヨーロッパとアジアの一部で貴重なハチミツです。
Q:アリとアブラムシはミツロウについてどのように関わっているのですか?
A:アリはアブラムシから蜜蝋を集めますが、多くの場合、アブラムシ自身から直接集めます。これは、アリがテントウムシなどの捕食者を追い払うためで、アブラムシにとっては好都合です。
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