包括的選言は、通常「∨」で表され、一般に「or」または「論理和」と呼ばれる基本的な論理結合子である。1つ以上の命題を結びつけ、すべての入力が偽である場合を除いて真を返す。命題論理では、この結合子は真理値を入力として受け取り、1つの真理値を出力する。「包括的」という語は、構成要素のうち1つ以上が真であれば複合命題全体が真になること、すなわちすべてが真の場合も含まれることを強調している。

形式的意味と真理条件

2つの命題 A と B について、式 A ∨ B は A と B がともに偽のときだけ偽で、それ以外のあらゆる場合に真である。4通りの組み合わせは次のようにまとめられる。

  • A が偽、B が偽 → A ∨ B は偽
  • A が真、B が偽 → A ∨ B は真
  • A が偽、B が真 → A ∨ B は真
  • A が真、B が真 → A ∨ B は真

日常語でいえば、「雨が降っている、または雪が降っている」は、雨でも雪でも、あるいは両方でも真とみなされる。記号的な操作では、A ∨ B は他の結合子でも表せる。たとえば ¬A → B と論理的に同値であり、また ¬(¬A ∧ ¬B) とも同値である。

主要な代数的性質

  • 可換律: A ∨ B = B ∨ A
  • 結合律: (A ∨ B) ∨ C = A ∨ (B ∨ C)
  • 冪等律: A ∨ A = A
  • 単位元: A ∨ false = A
  • 吸収元: A ∨ true = true
  • 分配律: A ∨ (B ∧ C) = (A ∨ B) ∧ (A ∨ C)

これらの性質により、包括的選言はブール代数や集合論的操作の中心に位置づけられる。論理和は、命題を所属条件として解釈すると集合の和集合に対応する。

応用と例

包括的 OR は、数学、計算機科学、哲学、日常的な推論で広く使われる。デジタル電子回路では、OR ゲートは1つ以上の入力が高いときに高信号を出力する。プログラミングでは、多くの言語が論理 OR 演算子(しばしば ||)とビット単位 OR 演算子(しばしば |)を備えている。言語によっては短絡評価を採用し、必要なときだけ第2オペランドを評価する。

具体例として、A を「明かりがついている」、B を「スイッチが上がっている」とすると、A ∨ B はどちらか一方、または両方の条件が成り立てば真である。問い合わせ言語や検索エンジンでは、OR は複数の語のいずれかに一致する項目まで結果を広げる。

区別と言語上の注意

包括的選言は、ちょうど1つのオペランドだけが真のときに真となる排他的選言(XOR)とは異なる。自然言語の「or」は文脈によって包括的にも排他的にも読めるため曖昧になりうるが、形式論理では特に指定がない限り「or」は包括的に扱われる。結合子のより技術的な背景や追加例については、論理演算の解説と、排他的選言との対比を参照できる。

その単純さと広い適用範囲から、包括的選言は論理学の授業で最初期に導入される結合子の1つであり、推論システム、回路設計、プログラミング意味論において今も基本的な構成要素である。