肥やし

堆肥とは、農業で肥料として使われる有機物のことです。肥料は、有機物を加え、窒素などの栄養分を多く含むことで土の肥沃度を向上させ、その栄養分は土中のバクテリアによって捕捉される。そして、高等生物が菌類や細菌類を餌にして、生命の連鎖を起こします。

昔は無機肥料のことを「糞尿」と呼んでいたが、現在ではこの使い方は非常に少なくなっている。鳥やコウモリの糞尿はグアノと呼ばれる。

家畜の糞尿は、家畜の糞と敷き藁を混ぜたものが多い。Zoom
家畜の糞尿は、家畜の糞と敷き藁を混ぜたものが多い。

語源

manureの語源は、中世英語で「土地を耕す」という意味のmanurenであり、当初はフランス語のmain-oeuvre=「手仕事」を意味し、土地を耕す仕事を意味する言葉であった。

タイプ

土壌管理における堆肥には、緑肥と畜糞の2種類がある。堆肥は、有機物(堆肥も含む)の残骸を分解したものであるという点で、堆肥と区別される。

動物の糞尿の多くは、植物を食べる哺乳類草食動物)の糞排泄物(「糞」「うんち」など様々に呼ばれる)と、動物の寝床として使われたため、その糞や尿で大きく汚染された植物質(多くは藁)である。

緑肥とは、作物を耕すことを目的として栽培される作物のことです。その際、土に還元される養分や有機物によって、肥沃度が高まります。

壁に貼られた肥料Zoom
壁に貼られた肥料

堆肥の用途

堆肥は、植物の成長を助ける窒素などの栄養素を豊富に含んでいるため、古くから農耕用の肥料として利用されてきた。豚や牛の糞尿は、不快な臭いを抑えるために、通常、直接土壌に注入される。豚や牛の堆肥は、散布機を使って畑に撒かれる。牛の糞は、草食動物が食べる草に含まれるタンパク質が比較的少ないため、肉食動物の糞に比べると臭いがマイルドで、例えば象の糞はほとんど無臭である。しかし、堆肥の投入量が多いため、農業地域によっては臭いが問題となることもある。鶏の糞は新鮮なうちは植物に害を与えるが、堆肥化すると貴重な肥料になる。

動物の糞を乾燥させたものは、歴史上燃料として利用されてきた。インドなどでは牛の糞が、砂漠など樹木のないところではラクダの糞が重要な燃料として使われてきた。オレゴン・トレイルでは、開拓者たちが薪の代わりに「バッファローチップ」を大量に集めていた。調理用の火として、また砂漠の夜の寒さ対策として、さまざまな用途で利用されてきた。

糞尿のもう一つの用途は、紙を作ることである。アフリカやアジアで小規模な産業となっているゾウの糞や、、ラマ、カンガルーの糞が使われてきた。ラマ以外の動物は反芻動物ではないので、植物繊維を未消化のまま糞に混ぜてしまう傾向がある。

ブルターニュ地方で燃料として準備される糞のケーキ、1900年頃。Zoom
ブルターニュ地方で燃料として準備される糞のケーキ、1900年頃。

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