メソサウルス
アフリカ南部と南アメリカのペルム紀初期に生息していた絶滅した海洋爬虫類である。水中生活への適応が進んでおり、最初に知られた海洋爬虫類のひとつ。
無弓類とされることもあるが、それについては異論がある。Bentonによって「parareptile」、つまりsaurapsidと記述されている。
メソサウルスの 生命復元。
青色で示したメソサウルス遺跡の位置。
古生物学
メソサウルスは、初期の四足動物がデボン紀後期に陸上に上がってきた後、最初に水中に戻った爬虫類の一種である。
体長は1メートルほどで、足には網があり、体は流線型で、長い尾にはひれがあったと思われる。長い後脚と柔軟な尾で水中を移動していたのだろう。また、体は柔軟で横にも容易に動けたが、肋骨が大きく太くなっており、体を捻ることができなかったと思われる。標本から、生きた子供を産む胎生動物であることがわかる。
メソサウルスは、小さな頭骨に長い顎を持つ。鼻孔は上部にあり、頭の上側だけを出して呼吸することができる。歯は甲殻類のような小型の浮遊性獲物を捕らえるのに適していた。
配信
メソサウルスは、アフリカ南部と南米東部という遠く離れた場所で発見されたため、大陸移動説の根拠として重要だった。メソサウルスは沿岸性の動物なので大西洋を渡ることはできず、この分布はかつて2つの大陸が結合していたことを示すものだった。