Microbiotheriaは有袋哺乳類の小さな目で、現存種はMonito del Monte(スペイン語で「小さな山猿」の意)1種のみ。
他の新世界の有袋類はすべてアメリデルフィアに属している。
夜行性で樹上に生息し、アンデス南部の温帯雨林にあるチリタケの茂みに生息する。主に昆虫や小さな無脊椎動物を食べ、それに加えて果物も食べる。
一時はオポッサム目Didelphimorphiaに入れられていましたが、形態的な違いが多いため、別の目に入れられました。頭蓋骨の形状は奇妙で、オポッサムとの技術的な違いも多い。
分類と系統(系統的位置の重要性)
現生のMicrobiotheriaは単一属Dromiciops(一般にモニト・デル・モンテ)だけが残っており、学名では主に Dromiciops gliroides が知られています。分子系統解析の結果、このグループは南米の他の有袋類(アメリデルフィア)とは異なり、オーストララシアの有袋類群(Australidelphia)に近縁であることが示されています。古生物学的には、Microbiotheriaはゴンドワナ大陸の分裂を反映する重要な系統であり、南米・南極・オーストラリアを結ぶ有袋類の進化史を理解する鍵となる「生きた化石」とも見なされています。
形態と生態的特徴
- 外見:非常に小型の有袋類で、毛は柔らかく灰褐色から黄褐色のことが多い。尾は長く、樹上生活に適応しており把握(semi-prehensile)機能を持つ個体も知られています。
- 食性:主に昆虫やクモなどの小さな無脊椎動物を捕食するほか、果実や蜜も食べる雑食性です。いくつかの植物(特にヤドリギ類)の種子散布者として重要な役割を果たすことが報告されています。
- 生息地:主にチリおよびアルゼンチン側のアンデス南部にあるヴァルディヴィア(Valdivian)植生帯の温帯雨林に生息し、コケや蔓が豊富な森林下層〜亜高木層を利用します。
行動・繁殖・生理
モニト・デル・モンテは夜行性で単独性が強く、木の洞や苔で作った球状の巣をねぐらにします。寒い季節には代謝を低下させるトープ(短期的な冬眠様状態)に入ることがあり、これにより低温下でのエネルギー消費を抑えます。繁殖は季節性があり、少数の子を産むことが一般的で、母親は育児嚢(袋)や育児折りたたみ構造で若を保護します。
保全状況と脅威
分布域が限られていること、及び森林伐採や生息地の破片化が進むことで個体群は局所的に脅威にさらされています。そのため生態系の保全や生息地の維持が重要です。モニトは地域の生態系において種子散布や花粉媒介などの役割を持つため、生態学的に重要な位置を占めます。
研究上の重要性
Microbiotheriaは系統学的・進化学的に非常に興味深いグループです。オーストララシアの有袋類との近縁性は、大陸移動と生物地理学の過去の出来事を理解する手がかりを与えます。また、現生種が少数であることから、保全生物学の観点からも注目されています。
(注:本稿は一般向けの解説であり、個々の数値や保全評価の最新情報はIUCNや専門文献で確認してください。)

