概要

国籍とは、個人と主権国家とのあいだにある正式な法的関係を指す。これは、国際法上その人に対してどの国家が第一義的な責任を負うかを示し、しばしば、その人が所持する旅券、国家が与えうる外交的保護、特定の公的職への適格性を左右する。旅行書類で「nationality」を尋ねられた場合、通常はその人が使っている旅券の国を意味する。

法的特徴と一般的な権利

用語は国によって異なるが、国籍は通常、権利と義務の一式を伴う。これには、当該国家への入国・居住の権利、国外での領事支援へのアクセス、また法令遵守や納税といった義務が含まれることが多い。多くの法体系では国籍を市民権と同一視するが、両者は意味合いや範囲が必ずしも同じではない。たとえば、一部の地域では、市民権に伴う完全な政治的権利を与えずに、人を国民として認める場合がある。

国籍の取得方法

国家は、国籍法によって国籍の取得要件を定める。一般に用いられる原則は二つあり、血統主義(jus sanguinis)と出生地主義(jus soli)である。血統主義では、子は一方または双方の親から国籍を継承する。出生地主義では、国家の領域内で生まれたことが国籍付与の根拠となりうる。ほかにも、帰化、登録、養子縁組、そして比較的まれだが回復によって取得される場合がある。さらに、国外での外交・軍務、婚姻、特別立法が、個人の地位に影響することもある。

変更、重国籍、喪失

多くの国では、重国籍または複数国籍が認められており、1人が同時に複数の国家と法的な結びつきを持つことがある。重国籍は、出生時に自動的に生じることもあれば、帰化によって生じることもある。逆に、重国籍を制限したり、正式な放棄を求めたりする国もある。国籍は、自発的に放棄することで失われることがあり、また限定的な事情のもとで取消しによって失われることもある。法制度は国ごとに大きく異なり、無国籍を生じさせないための保護措置を含むことが多い。

歴史的・文化的な意味

「国籍」という語は、時代や言語によって異なる意味を帯びてきた。歴史的には、法的地位というより、民族共同体や文化的な国民への帰属を示すことがあった。現代では、法とアイデンティティの両面をまたぐ語として用いられることが多い。たとえば、イタリアの旅券を持たなくても文化的な理由から「イタリア人」と表現されることがあり、それはイタリア系ディアスポラの構成員に見られる場合がある。国籍の古い用法では、しばしば国家そのものよりも、民族集団や共通の祖先が重視された。

例と重要な区別

  • 法的国籍:たとえば、スウェーデン王国との法的な結びつきを持つスウェーデン国民。
  • 重国籍の例:イギリスアイルランド共和国の双方に関係を持つ人。
  • 区別:国籍と市民権は関連する概念だが、法上いつも同一ではない。
  • 実務上の問題:どの国家からも国民として認められないとき、無国籍が生じる。

国家が国籍をどのように規律し、国際法が重国籍や無国籍の問題をどう扱うかについての一般的な背景は、国籍法や人権実務に関する資料、また必要に応じて各国の法規定を参照するとよい。国籍を定義する主要な主体は国家であり、その規則には各法域に固有の歴史的・政治的・社会的優先事項が反映される(国家)。

注:用語法と法的効果は国によって異なる。特定の事例についての確実な指針が必要な場合は、国内法または専門の法律助言を参照すること。